グレイグテストとは、大腿骨頚の捻転角度を測定することができる整形外科的徒手検査法です。

大腿骨の捻転角度とは、大腿骨遠位に対する大腿骨頚の捻じれ角の差をさします。

これは、一般に前捻角と呼ばれています。

前捻角が正常値内であれば、大腿骨果の面が正しく前方を向きます。

平均成人の前捻の正常角度は約14°と言われています。

出生時の前捻角は30°から35°であり、出生時から約6歳までに捻転角は減少します。

立位で膝蓋骨が内方に変位している場合、前捻角の亢進が疑われます。

背位では、通常は左右のつま先が30~45°外を向きます。
前捻が亢進している場合、つま先が上を向き開かないケースが多くみられます。

また、簡易な検査としては内外旋のROMの比較があります、股関節の内旋 ROMが外旋ROMより30°以上大きければ、前捻亢進している可能性が高いです。

また、前捻股の患者は股関節が過剰な内旋位にあるように見え、外反膝(X脚)を呈することがあります。

前捻股の人は、平均的なアライメントの人から比べると、股関節が内旋位にある状態が
関節の適合性や筋長が整った状態となっています。
これは足、膝、腰に主訴を持つクライアントを見る時に注意すべき点だと思います

というのも、内側に入る膝をみっともないと感じて、膝を無理に正面に向けようとして
膝はもちろん、足首、腰に負担が掛って、違和感、痛みの原因になっている方が多いからです

私は下肢に関する症状だけでなく、腰に関する症状を主訴とするクライアントが来た時も出来るだけクレイグテストを実施する事を心掛けています

後捻が亢進している場合、脛骨捻転減少、後足部回外などの構造的代償変位が起こっていることが多いです。

後捻亢進の場合は、平均的なアライメントから比べると股関節が外旋位にある状態が
関節の適合性や筋長が整った状態となっています。

さて、このクレイグテストのやり方ですが
患者が腹位で下腿の屈曲を維持した状態で、検者が大転子を触診しながら股関節の内外旋の全可動域を動かし、大転子が外側に最も突出した位置の検査台と下腿の角度を測定します。