オーバーヘッドスポーツなどにおいては選手は肩関節の屈曲、外転動作での

違和感に悩まされている方が非常に多いと思います。

またスポーツをしない一般の方においても、肩関節の屈曲、外転時の違和感は気になるために

違和感が出る動作を確認の為に反復して行うクセがついてしまい

その事から微小な組織の損傷を繰り返し、肩関節にインピンジメント症候群様の症状が出てしまっている方も私の臨床経験上たくさん見受けられました。


この様な時にローテーターカフのエクササイズを行い

屈曲、外転運動時に上腕骨頭を肩甲骨の関節窩に対し、求心位に保てるように教育する事は非常に有効だと皆さんすでにご存知だと思います。

そこに加えて、私はローテーターカフエクササイズ実施前に、動作時の肩甲骨‐上腕骨間の角度を確認する事をお勧め致します。

肩関節が完全に屈曲した時の可動域は一般的には180度が良好だと言われています

その際に脊柱を過剰に伸展させ、見た目上屈曲180度に見せる「ごまかし動作」は分かりやすいのですが

見逃しがちなのは肩甲骨と上腕骨のなす角度です

これは以下の基準で良好か?もしくは制限があるか?判断出来ます

クライアントに座位、または立位で上肢を180度屈曲、上肢が地面に対して垂直になるまで上げてもらいます

その際にクライアントを側面から観察し、クライアントの肩甲骨の下角が中腋窩線より前方に出ていないか?確認します

地面に真直ぐ立ち、胸椎、腰椎などの脊柱の過度の伸展が無い場合で

肩甲骨の下角が中腋窩線より前方に出ている方、または外側に1.25cm飛び出している方は、肩甲上腕関節が上手く動いておらず、肩甲胸郭関節が過剰に動いている可能性があります。

肩関節屈曲

この様なクライアントの多くは上腕骨についている内外旋筋の筋長のバランスが崩れていたり、関節包の短縮があります

この様なケースでは動作時に上腕骨頭が関節窩の求心位よりずれやすく、ローテーターカフのエクササイズを行い、上腕骨頭の安定性を出すエクササイズを行っても

屈曲、外転動作時の肩関節の違和感を解消するのは十分でない事が多いです

そのような場合は肩甲上腕関節の動きを制限している原因を見つけ、解消した後にローテーターカフのエクササイズを行う方法がより効果的です。

宜しければ参考にしてみて下さい。

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