今回は肩関節の可動域制限と小胸筋の関連について書かせていただきます。

 

まず小胸筋の基本的な解剖学について振り返ります。

 

 

小胸筋は「烏口突起〜第3〜5肋骨」の所を走行しております。

 

小胸筋の筋緊張が高くなるなどの問題が起こった場合、解剖学的に制限を起こすことが予測されます。

 

肩関節は肩甲上腕リズムにて上腕骨と肩甲骨がバランスよく動くことで、適正な可動域が保持されます。

 

そのため、肩甲骨の可動制限が起こることで、肩関節の関節可動制限につながります。

 

また、適正な関節運動が行えなくなることで、関節のマルアライメントなどにもつながるため、痛みが起こる原因にもなります。

 

小胸筋は関節に関連した痛みを引き起こすだけではありません。

 

小胸筋の下には腕神経叢が走行しております。

 

 

小胸筋の筋緊張が起こることで、神経の絞扼による痺れ症状を引き起こすことにもなるため、機能障害がある場合に、複数の観点での改善が起こることにつながります。

 

臨床において、上肢の機能障害があった場合、評価およびアプローチを行なってみてください。

 

次回は小胸筋に対したアプローチについてご紹介させていただきます。