前回は膝関節の可動制限の要因としてあげられる、膝蓋上包についてご紹介をさせていただきました。

※前回のブログの内容はこちら

 

軟部組織の問題による可能性を探るだけでは、臨床に生かすことができませんので、今回は膝蓋上包への徒手療法をご紹介させていただきます。

 

膝蓋上包は大腿四頭筋大腿四頭筋が多いかぶさっており、ダイレクトに触れることができません。

 

そのため、触診においても十分にできていない場合もあります。

 

実際にアプローチを行う際には、周りの筋を介して行う方法になります。

 

まず膝蓋上包の触診方法として、大腿直筋の側方かつ下方から指を潜入させて行きます。

 

 

潜入させた後は、大腿骨に向かって、指を当てて行きます。

 

その際に、上下に指を動かした際にヌルヌルした感覚を感じます。

 

その部分が膝蓋上包です。

※感じる方が困難な方もおられますので、必ずしも同じ感じ方ではありません。

 

アプローチする方法として、膝蓋上包に相当する位置に指を当て、上方(近位)方向へゆっくり時間をかけてリリースを行います。

その後に膝関節屈曲の可動時に、エンドフィールドでの硬さなどがあった場合、スムーズに動かせることができるかを確認します。

 

可動性が改善されたまたは痛みの軽減などがあった場合は、軟部組織性の問題があると言うことがわかります。

 

方法としては、非常にシンプルですので、ぜひ臨床でご活用いただければ幸いです。