今回は「腸腰筋」についてのお話です。

 

近年腸腰筋への注目は高いものであり、様々なアプローチ方法が紹介されております。

 

私自身も習ったばかりの時は、腸腰筋へのアプローチに感動したこともありました。

 

アプローチの質の向上のために、解剖学を勉強する中で疑問に気がつきました。

 

「本当に腸腰筋を触れることが出来ているのか!?」ということです。

 

腸腰筋への徒手療法を行うにあたり、2つの方法を紹介されることが多いです。

 

①腹部からのアプローチ

②停止部である、小転子へのアプローチ

 

どちらの方法を用いても、下肢の可動性改善などの効果を感じることができます。

 

私がアプローチの中で疑問に感じるのが、腹部からのアプローチです。

 

効果が出ているのになぜ違和感を持つのかという所を、解剖学にて確認してください。

 

書籍などでよく紹介されているのが、左側の腸腰筋をむき出した画像です。

 

しかし、真ん中の筋全体で見ると、ほとんど腸腰筋は見えていません。

 

それ以外に、右側の側方から見た図では、腸腰筋の表層には内臓も多くあります。

 

以上のことから、何を根拠に腸腰筋に触れることができていると言えるのでしょうか?

 

触れるという面で、小転子側であれば、触れられていると言える所はあります。

 

では腹部からのアプローチを行うにあたり、効果が出ている背景として、腸腰筋への直接的なものでは何のかもしれません。

 

表層にある筋へのアプローチが行えたことによる、筋滑走がよくなり、下肢の可動性などが改善しているとも考えることができるのではないでしょうか?

 

腹部から腸腰筋は触れられるとはっきりという前に、一度解剖図を確認して見てください。

 

実際に腸腰筋への直接的なアプローチとして効果を望むのであれば、停止部で小転子からのアプローチか腸腰筋部へのストレッチなどが妥当ではないかと思います。

 

解剖学を見ることで、新たな気づきは多くあります。

 

臨床での参考にしていただければ幸いです。