未来を考えることも大事だけれど、過去を振り返ることも大事、ということで……
AERA dot.(アエラドット)の記事です。
「1日で4451円も下がり、翌日に3217円も上がった日経平均株価。「損切り民」は本当に多かったのか、正確なデータを元に検証」した記事。

下落の状況を改めて確認していますが、ここで意外なのは「新NISA口座は8月2日も5日も買い越しで、買いが売りの2倍でした。意外ですね」というところ。大きな下落を受けて売りに走るのではなく、買い越していたとのこと。
課税口座でも売り買いが交錯していたようで、ここからも一方的に売られていたという状況とはだいぶ異なる分析です。
投資信託に関して言えば、eMAXIS Slimのオール・カントリー(オルカン)やS&P500について、
「オルカンは8月5日に前営業日比マイナス4.9%、基準価額にして1207円下がった。S&P500はマイナス4.5%、1318円の下落だった。8月8日には大手金融ベンダーが「オルカンとS&P500から数百億円が解約/新NISA開始以降、オルカンから1日で1億円以上流出するのは初」と報じ、SNSで拡散された。」
とあり、SNSやネットメディアでもこれをもって「NISAでの失敗」的な話を(半分以上は創作な気がしていますが)盛んに取り上げていたのは記憶に新しいところです。
しかし、実際にいくらの解約があったか、eMAXIS Slimシリーズを運用する三菱UFJアセットマネジメントに確認をしたところ、
以下は三菱UFJアセットマネジメントのコメントです。
『「8月5日の申し込みが計上される8月7日の数字でオルカンが解約209億円、純流出(当日の売りと買いを差し引きした金額)は77億円。S&P500は解約326億円、純流出221億円となりました」
「このときのオルカンの前日純資産総額は3兆5338億円で、解約額を『率』で見ると0.59%、純流出は0.22%。S&P500の前日純資産総額は4兆5593億円で解約率は0.71%、純流出率は0.48%です」』
ということで解約額も準流失額も1%に満たず、ごくごく一部が解約されたということですね。
また解約率>純流出ですから当然流入もある程度はあったということで、こちらも一方的に売られたということも無いこともわかります。
といったあたりを見るにつけ、記事中の「今後、こういった暴落時にネットで「みんなが売っている」と騒ぐ人を見ても怖がらないでほしい。「みんなが(売っている)」には何の根拠もない。」(太字は私が付しました)は改めて確認して肝に銘じておきたいところです。
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