日本証券業協会が企業型DC、iDeCoといった確定拠出年金制度の改革に関する提言を公表しています。
(提言自体は、日本証券業協会・投資信託協会・全国証券取引所協議会の連名)
pdfへのリンクはこちら
https://www.jsda.or.jp/about/teigen/teigenDCideco/teigenDCideco.pdf
まあ、「提言」ですから、業界団体からの希望ベースでの「こういう風になると良いなぁ」というお気持ちですよね。
これが、実際の政策に対してどの程度影響するものかわかりませんが……
2022年7月のロイターの記事に、やはり日本証券業協会が出した提言でNISAの制度改革案について以下の内容が挙げられています。
・制度の恒久化(これは新NISAで実現)
・つみたてNISAと一般NISAの併用を可能とする(これも実現)
・非課税保有期間の無期限化や大幅延長(非課税期間無制限・制度の恒久化として実現)
・年齢要件の撤廃(これは残念ながら実現せず)
・非課税枠の拡大、非課税枠は現在の計160万円から計300万円に拡大(これについては提言以上の内容で実現)
と、これを見る限りは、制度改革に当たって提言の影響力がどの程度あったかどうかはわかりませんが、提言された内容についてはそれなりに実現される可能性があるってことなのかなと思います。
![](https://ssl-stat.amebame.com/pub/content/9477400408/amebapick/item/picktag_autoAd_302.jpg)
そもそも、この提言が出ているのに気づいたのは、Xで見かけたからでして。
日証協などが連名でiDeCo改革案を提言。17ページの小難しい文書が出たんですが、いい加減な麗香流に「で、結局なに?」の要点だけ超意訳。「提言」って「とりあえず希望だし~、てんこもりで書いとこう」(ぶっちゃけすぎな表現w)って雰囲気の書類です。⑥は、要らなくない?と思いました(ボソッ pic.twitter.com/XeWTQ7uL2M
— 綾小路麗香/マネー編集者 (@reika_amoney) July 28, 2024
コンパクトにまとめていただいているので、概ねこんな感じと理解するならこのポストで確認できますが……
このポストにもありますが、⑥の証券会社による個別商品のアドバイスとかはまあいらないだろうなぁと思います。業界団体ですから、構成企業の利益に誘導しやすくなるような仕組みづくり(割高な信託報酬のアクティブファンドへの誘導とか)は入れたいところでしょうけれど。( ̄▽ ̄;)
拠出金の上限引き上げについては、以前記事でも書きましたけれど、設定してもらえれば所得控除による節税(実際には課税の繰り延べですが)にダイレクトにつながりますから最大限利用するつもりではいるんですが、この提言にある拠出限度額10万円とか50歳以上の人に対するキャッチアップ拠出(さらに5万円限度額引き上げ)とかは所得控除が大きくなりすぎるような感じがしますけど、どうなんでしょうね。
まあ、仮に実現するとなれば生命保険などと同じように控除の上限を設けるという感じになるのかなとは思いますが。
あくまで提言ですから、何でもかんでもとりあえず言ってみたというところはあるんだと思いますが、上記新しいNISA制度に関する提言とその後の実現度合いからするとそれなりにこれに近い内容が出てくる可能性はありそうですね。
そうなると、現役の間の資金繰り(今でも結構カツカツで投資に回している)とか、(実際の拠出額の増額で)最終的な受取額が現状より大幅に増えるので受け取り方をどうするかも含めて検討すべき事項がいくつか出てきそうな感じがします。
仮に10万円、15万円/月の拠出が可能になるとかっていうことになった場合、僕の入金力的には満額を使い切ることは出来なさそうな気がしますが、受け取り方(一時金or年金)について退職金をいくら見込むとか厚生年金をいつから受け取るかとか、そのあたりを詰めつつ、お得感の出る拠出額というのを決めていく必要もでてきそうです。
いずれにしても、この提言の全部とは言わないまでも、項目数だったり金額だったりという観点で8割くらい実現したら結構インパクト大きいんじゃないでしょうかねー。(^^♪
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