夏以降、数多アップされてきている「新NISA」をどう活用するか、ということに関する提言的な記事ですね。

 

 

ニッセイ基礎研究所の研究員、熊紫云さんのリポート。

 

代表的なインデックスに積立投資を行った場合の比較です。

 

 

「代表的な市場インデックスに毎月5万円の積立投資を行い、20年後の最終的な時価残高がどうなるかを確認」

「1984年12月末から2004年12月末までの20年間のケースから、1か月ずつ投資開始時期をずらして、2003年6月末から2023年6月末までの20年間のケースまで、全223ケースで試算を行った」

 

この結果を踏まえ、リターンの大小、リターンのバラツキ=リスクの2つの観点からの分析しています。

 

詳しくは、リンク先の記事で確認をしていただければと思いますが……

 

一般的に言われる、高いリターンを得られる投資対象はリスク(結果のバラツキ)が大きく、リターンが低い投資対象はリスクが小さいという通りの結果になっています。

それを前提として、ポイントになるのはこの一文でしょうかね。

 

「長期投資では、高リスク高リターンの投資対象に投資すると、最終時価残高が雪だるま式に増えていく。勿論、リスクが高いため最終時価残高のバラツキも大きくなるが、実は最終的な時価残高の増加のメリットを台無しにするほど大きくはないのである」

 

要は、高リスクの投資対象に投資した場合は最終的に得られるリターンのバラツキは大きくなるが、悪い方の結果で終わったとしても低リスクの投資対象に投資した場合よりも悪くはならない、という結果ですね。

 

多くの試算ケースが該当する75%範囲(極端に良い場合、悪い場合の12.5%を除いた範囲)、高リスク=ナスダック100、低リスク=バランス型の場合の比較だけ抜き出すと以下のような感じ。

 

図はhttps://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=76257?site=nliより

 

高リスク(ナスダック100)

最大値:6393万円 最小値:1799万円 (バラツキ4594万円) 平均値:3552万円

低リスク(バランス型)

最大値:1810万円 最小値:1496万円 (バラツキ314万円) 平均値:1661万円

 

(投資額はいずれも5万円×12ヶ月×20年=1200万円)

 

低リスクの場合の最大値と高リスクの最小値を比較するとわずかに低リスクのほうが上回りますが、最悪でも低リスクと同等もしくはそれを上回るといっても良いのかなと思います。

 

リポートの結論としては「以上を踏まえると、若いうちはまず新NISAの「つみたて投資枠」で、リスクを必要以上に恐れることなく、先進国株式型等の将来的に高いリターンが見込める市場インデックスの投資対象に無理のない範囲で積立投資することが良いと思われる」ということですね。

 

ただ、中庸なリスクの取り方の投資対象、例えばこの図中の先進国株式を見ると、当然のことですが高リスクほどはバラツキが無く平均値的にも高リスクに対して大きく劣後しない結果になっているのは注目点かもですね。

先進国株式で良い結果となったパターンでは3990万円ですから、高リスクの場合の平均値を上回る結果になっています。

 

当然のことながらリスクとリターンに対する各自の感覚、考え方によって変わってくるところですが、ある程度分散の効いた株式に投資するという選択肢も、平均点的に確実性を保ちながらも(高リスクな投資対象も包含しているゆえに)おいしいところを摘まめるという点では、なかなか有力なのではないかなという感じもします。

それこそが、人によってはこれ1本で良いとさえ言っている、オルカンに代表されるような全世界株式の投資信託が注目を集め、実際に投資する人が増えている理由の一つと言えそうです。

 

このあたりの実績があるからこそ、ブログ・SNS・動画などで話題に上りがちな、米国株式VS全世界株式(もしくは先進国株式)という構図(どちらの言い分にも一理あり)が生まれるのでしょうね。

 

長期投資にあたり、リスクとリターンの関係を理解しつつ、自身の方針を考える参考になりそうな良い記事でした(*^-^*)

 

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