自分は30歳になるまでに大切な人を2人亡くしてしまった。
一人は自分の上司で、自分のミスを、さりげなく顧客のところに行って
繕ってくれた。そんな人だった。
その人が本社転勤が決まったときに、お別れに皆でケーキを買ったのだけど、
その人は急に体調不良で病院で点滴・・・ケーキは当人抜きで食ベることとなった。
食べながら涙が出た。
それから体調は戻り、無事に本社に戻ったのだけど、
今度は自分が会社を辞めた。もともと辞める気だったのだけど、その人がいたら
悪くて辞めれなかった。
そして辞めて数年して、亡くなったと聞いた。これは辛かった。
自分にとっては理想の上司だった。
自分が上司になったとき、彼のようには出来ているのだろうか・・出来ていない。
もう一人は、大阪に来たばかりで友達がいなかった自分の面倒を見てくれた
同業他社の人。
面倒見が良くて、よく一緒に色々なところに連れて行ってもらった。
家でもご馳走してくれたな。大阪のコアなお店いっぱい連れていってもらった。
自分が会社を辞めるときにも色々世話してくれた。
再就職が決まって電話すると、生きてたんか・・って、今度会おうといって
それから数日後に突然亡くなってしまった。心筋梗塞だったと思う。
彼もまだ30歳になっていなかった。ショックが大きくて、働いていたときの記憶がない。
そして50を超えたとき、これも仲良くしてくれた友人が突然の白血病で亡くなってしまった。
一度病院にお見舞いに行くと元気そうで、自分の仕事の心配してくれて、
こっちは病人に心配されるほど落ちぶれていないから、元気になったら頼むよって言った。
それが最後の会話だった。
泣いても泣いても涙が止まらなかった。
自分がお大切だと思った人が3人も若くして亡くなってしまった。
自分が本当に相談するという人は、いなくなってしまった。
今も話す人は多いけど、相談する人はいない。
大切な人は、本当に稀なんだ。唯一無二。