ファンタジーオンアイス
富山公演
リハーサル時
羽生結弦さんと
楽屋でお話をさせていただいた時
「羽生結弦さんのマスカレイド」を描くこと
「嬉しい」
と言ってくださって以来
描き続けてきた
メイン作品
「マスカレイド」
キャンバス
F100号(162.0cm×130.3cm)を
8枚使用し
描いてきた
大作
マスカレイド
ほぼ完成
と
思っていた
そして
羽生結弦さんの
富山公演
最終日の
マスカレイド
もう一度
心して
見た
死闘ともいうべき
有終の美を飾る
マスカレイド
ただ、涙が溢れた
そして僕は
追加で
F100号キャンバス
2枚の下地を塗った
僕にとっても
最後の
死闘
羽生結弦と龍玄としの
全てを出し尽くす
魂のコラボレーション
究極の
マスカレイド
への
挑戦が始まった
静寂の中
心の奥底に
深く流れる
楽曲
マスカレイド
そして
筆先に宿る
羽生結弦さんの魂の舞
その幻影は
キャンバスの上を
縦横無尽に
完璧なアートを
描いていく
もちろん
比類なき
全身全霊を
込め尽くしながら‥
僕は
その
一挙手一投足
を逃すまいと
彼の鼓動を感じ
呼吸を合わせる
筆先を合わせる
彼が舞う
華麗に
繊細に
どこまでも儚く
どこまでも高く
どこまでも力強く
もがき
叫ぶ
苦悩と
葛藤の
中から
湧き上がる
怒りと悲しみの
鈍色に貫く炎
を
燃えたぎらせながら
美しい
美しすぎる
真っ赤な鮮血を
青い氷上に
迸らせながら
その直線は
時に
あまりにも純粋でまっすぐな
純白色の
風となり
その流線は
時に
黄金色に
暗闇の宇宙に
輝く星を
煌めかせた
そして
今
マスカレイド
の
筆は
静かに
置かれた
押し寄せる
感動
噴き上がる
感謝
羽生結弦という
人
に
出逢えて
本当に
よかった
今までもなんどもなんども感じてきた
つもりだったが
今までで一番
深く
熱く
感じさせていただいた
人生で
一番
暑かった
夏の日