日本のGDPがドイツに抜かれて世界4位になるらしい。
新聞が大きく報道していた。
どうでも良いことだと思うが、日本が落ちぶれたように見えるニュースは大きく扱われるようだ。
僕は何度もGDPについて書いてきたが、何を意味するものか僕には分からない。
日本が発展途上国であったときには、GDPは意味を持っていただろう。
GDPは生活の豊かさを表す指標となっていたと思う。
しかし、国家が成熟してくるとGDPの意味は良く分からなくなる。
人口が増えて生産能力が上がればGDPは増える。
機械化が進めば生産性が上がりGDPは増える。
国民がより良い物やより便利な物を欲しがれば、消費が増えてGDPは増加する。
他国に生産物を大量に売ればGDPは増加する。
日本人はGDPが増えるような経済活動をしているのだろうか。
他国を物で支配する帝国主義的な輸出を日本は望んでいない。便利なもの優秀なものを輸出することはするが、中国のように他国が困るような輸出をしない。
物に溢れていて日本人は消費をしない生活を求めるようになっている。
効率だけを求めるのではなく、丁寧な仕事を求めるのが日本人である。
GDPの増加を望む人が僕は少なくなったと思っている。
より良い物をより安く提供する。丁寧に仕事をする。そして喜んでもらえることを喜びとする。それが日本人の性質だと思う。
こんか国民性を持っているからGDPが伸びるはずがないのだ。
今後も多くの国にGDPは抜かれていくことだろう。
それで良いと思う。日本人の生活の質はそんなことでは決らない。