看護師「先生、頭部からのスライスをご用意しました」
医師「……ふむ。まずは口腔内だな。舌根が後方へ強く押し込まれている。舌尖同士が周期的に接触し、断続的に交錯している」
看護師「はい、連続像にすると、ほとんど休止のない絡合が確認できます」
医師「舌体の動きは蠕動的で、呼吸に同期しているようだ。気道は一時的に狭小化し、再び拡張を繰り返している」
(操作音。断層が下へ進む)
医師「胸部のスライス。舌運動と胸郭の呼吸運動が一致している。胸腔の拡張と収縮が舌根の動きと同調している」
看護師「胸郭の上下運動に伴い、影の揺れが呼吸周期と完全に重なっています」
医師「呼吸と接触の律動が一体化している。通常観察されない同期だな」
(さらに操作音)
看護師「こちらが下腹部にかかる断層です」
医師「……確認。腟腔内に陰茎が深く進入している。腟壁は著明に外方へ圧排され、内腔はほぼ閉塞している」
看護師「周期的な前後運動に伴って、頸部近傍の圧変化も明瞭に確認できます」
医師「なるほど。膣内圧は段階的に上昇しており、収縮と拡張が等間隔で繰り返されている」
看護師「潤滑液様の低吸収域も顕著です。断層間で連続して描出され、流体が後方へ押し出される様子が見えます」
医師「……液状像の存在が摩擦運動を助長している。周期的な摩擦と流体の増加が、圧変動を一層強めているな」
(さらに画面を送り、骨盤全体像が映し出される)
医師「ここでは亀頭部が子宮頸管直前に接近している。周囲組織は一時的に拡張し、圧迫を受けている」
看護師「頸管周囲の反応も明瞭です。繰り返しの運動に伴って、内腔の形態が周期的に変化しています」
医師「……稀少な例だな。呼吸運動、口腔での接触、腟腔での反復――全ての律動が一致している」
(しばし沈黙。医師は連続再生を繰り返し観察する)
医師「全身的な運動の協調が、ここまで顕著に映し出された例は他にない。所見として記録しておくべきだ」
看護師「はい、症例としての価値は高いと考えます」
医師「……この律動は、純粋な機械的運動ではない。互いの動きが完全に同期している。――極めて特異だ」
看護師「了解しました。記録に残します」