車の中は思ったより静かだった。
ワイパーの音だけが、淡々とリズムを刻んでる。
後部座席に移ったのは、私からだった。
そうしないと、きっと抱きしめてもらえなかったから。
彼もすぐに後を追ってきた。
その無言が、いつもより熱かった。
キスは、はじめから深かった。
なんか、こう…一気に飲み込まれるみたいに。
シャツをめくる指が少しだけ震えてて、
それが逆に、やばいくらい愛しかった。
「寒くない?」って聞かれて、
ううん、って首を振ったけど、ほんとは少し寒かった。
でも、ぬくもりを感じたくて、
だから、服は全部脱いだ。
彼の体温が、直接ふれてくる。
その瞬間に、さっきまでの寂しさとか全部どっかいった。
私、
シートに手をついて、
後ろを向いたまま、彼を待った。
勝手に身体がそう動いた。
求めたくて、突き出すみたいに。
彼の手が、お尻に触れたとき、
少しだけ、車が揺れた。
そのあとだった。
静かに、でも確かに、入ってきた。
腰がぶつかるたびに、軋む音がして、
雨音よりも、ずっと耳に残った。
車の中って、狭いはずなのに、
いまは、どこまでも深く溶け合える気がした。
呼吸が合わなくなって、
声も勝手に漏れてくる。
なんかもう、全部どうでもよかった。
ただ、モノがほしくて、
奥までちゃんと、届いてほしくて。
何度も、何度も、
身体が揺れて、
車ごと浮かぶんじゃないかってくらい、激しくなって。
「…大丈夫?」
って言われたけど、
むしろそれが気持ちよくて、私は首をふった。