新著「古典に学ぶ 民主主義の処方箋」出版のお知らせと報告会開催のご案内
日々、賑やかしく政治のニュースが流される毎日ですが、私自身、熟慮に熟慮を重ね、ひとつの考えに至ったところです。それは、当面自分自身が選挙に出ることを控え、現代社会の深刻な問題である民主主義の機能不全に対して腰を据えて向き合うために、時とエネルギーを費やしていこうということです。その流れに沿って、この度、私にとって初の単著となる書籍「古典に学ぶ 民主主義の処方箋 ~民主主義の歴史からネット時代を見据える~」を執筆し、出版することとなりました。私の持てる知力を振り絞って、また今日までの経験を俯瞰しながら書きました。我ながら、力作です(汗)。
ありがたいことに、曽根泰教慶応義塾大学大学院教授には政治学のイロハを、幾度にわたってご指導いただき、オビにも一言添えていただきました。内田樹神戸女学院大学名誉教授には、本書を事前に拝読いただき、身に余る一文を添えていただきました。
まず、本著がひとりでも多くの方の手に渡るように、しばらくはセルフ営業部長となります。
6月中旬以降に全国の書店にて購入いただける予定です。また、昨晩からアマゾンでも予約ができるようになりました! ぜひ、いますぐご予約お願いしまーす!!!
※出版説明会開催概要※
日時:2016年6月4日(土)午前10時開会(1時間半程度を見込んでいます)
場所:西宮市民会館301中会議室(西宮市役所隣)
会費:書籍代実費を申し受けます
当日には、私の現在の政治に対する考えを簡潔にお話する予定です。
会へ参加されずとも発送ないしお届け希望の方には、書籍代と郵送代実費を含めた振り込み用紙を同封致します。ネット通販でなくとも、当方へ直接、office@toshiro.jp もしくは0798-33-3600までご連絡ください。
以下、書籍の紹介です。
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書名:「古典に学ぶ 民主主義の処方箋 -民主主義の歴史からネット時代を見据える-」
出版社:游学社
価格:1,400円+税
内容
今の社会の最大の問題は、唯一の権力決定プロセスである民主主義が、その機能不全へと陥っていることです。私はそのことを、自分自身の経験からまざまざと感じ、問題の根源がどこにあるのか、思索を続けました。日々、民主主義に対する懸念のニュースは相当数流れてくるにもかかわらず、心に響く解を見つけることが出来ずにいるなかで、ふと、大学時代に格闘した古典に手を伸ばしてみました。大昔に書かれた古典でありますが、人間社会の根源的な課題に向き合う本質的な学びが、その中には溢れていました。
ネットの進展によって情報があふれる社会。だからこそ、色あせない古典の数々にこそ、民主主義の機能不全に対する処方箋が見出せる、そう感じた私は、書を進めることとしました。是非とも、私と共に民主主義再生のための思索の旅にお付き合いいただければ幸いです。
まえがきなど
(内田樹氏・巻頭寄稿より)
彼はこの本を読む読者の知性と判断力を「まず信じる」ところから書き始めている。これは政治家としてはかなり例外的なことではないかと私は思う。「リーダー・フレンドリー」ということを「サルにでもわかる」ように書くことだと信じている書き手は多い。
この本はそういうのとはものが違う。石井さんが本書で引いているトクヴィルやヴェーバーやバークの文章は、石井さん自身がよく読み込んで、何度もアンダーラインを引いたものの中から選び出されている。それは読めばわかる。権威づけのために適当に切り貼りした知的装飾ではない。彼自身が座右の言葉として拳拳服膺(けんけんふくよう)してきた政治についての本質的な知見を語った箴言を選び出している。いまどきの政治家でここまで誠実に言葉を綴る人はなかなかいない。
版元からひとこと
混沌の時代、多様な価値観が共存し、時に激しくぶつかり合い、せめぎあう時代に、本書ではあえて腰を据えて、時を超えて受け継がれる古典に眼差しを向け、先人たちの叡智から学ぼうとしてきました。民主主義には、化学や物理のような「一つの正解」は存在しません。人間社会の根源、人間とは何かを問い続けるものです。それゆえに時代が去っても輝きが失われることなく、むしろこれだけ情報過多の時代にこそ輝きが増すのです。(あとがきより)
内容紹介
われわれはたいていの場合、見てから定義しないで、定義してから見る(リップマン)
主権は譲り渡され得ない、これと同じ理由によって、主権は代表されない(ルソー)
民主政治は国王や貴族団体より誤りを犯しやすいとしても、一度光りが射しさえすれば、真理に立ち返る機会もまた大きい(トクヴィル)
政治とは、情熱と判断力の2つを駆使しながら、堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり貫いていく作業である(ヴェーバー)
日本一の大金持も其の日稼ぎの労働者も参政権の前に立てば絶対平等である(斎藤隆夫)
自分の使命をはたすためなら、いつでも姿勢を柔軟に変えられる者こそ、真の首尾一貫性を持っているのだ(バーク)
本書には、民主主義の真の実現を決して諦めようとしなかった先人たちの古典的名著がいくつも登場します。
「異なる価値観を持った人々が共に暮らす社会は、異論を排しない社会です。少数の意見を排しないで、落としどころを探して行く。そのために代議制民主主義という制度が設計されたのです。議員と有権者の二人三脚が機能して初めて、代議制民主主義はその真価を発揮します。私はそう信じて、今まで「政治バカ」の道を走り続けてきました」と語る著者が、古典を紐解き、先人たちの思索を辿りながら、今や機能不全に陥った民主主義をいかに再生させるるか、そのための処方箋を見出すべく思索を深めて書き上げた1冊です。
民主主義には、化学や物理のような「一つの正解」は存在しません。人間社会の根源、人間とは何かを問い続けるものです。それゆえに先人たちが紡いだ言葉の力は時代が去っても失われることなく、むしろこれだけ情報過多の時代にこそ輝きを増し、次の時代を切り拓いて行くための手引きとなるでしょう。