フィリピン訪問記 期待とおせっかい心が膨らむ国 | Making Our Democracy Work! 石井登志郎オフィシャルブログ Powered by Ameba

フィリピン訪問記 期待とおせっかい心が膨らむ国

先日、二泊三日の弾丸日程でフィリピンを訪れました。マニラには、1998年のエストラダ大統領(当時)就任式典に参加して以来、15年ぶりです。

確かに発展のきっかけが感じられる部分と、相変わらずの部分と、両面が混在していました。東京や大阪ばりの高層ビルやマンションが立ち並び、避暑地にはリゾートマンションも建設ラッシュが始まっています。郊外では、日本の住宅地を思わせるような、中流やや上階層の新築が続く区画も見受けられます。日本人のお金持ちよりもすごい金持ちがじゃぶじゃぶいる、そんな印象でした。一方で、バラックに身を寄せ、電気製品には程遠いその日暮らしのスラムのような暮らしを続ける人々は数知れず、そして騒音や空気や水の汚染は、頭がくらくらするような、そんな場面も数知れず。

マクロに見て発展していることは間違いなさそうですが、その恩恵に全く被ることができない層がいるのも事実です。例えば、この写真に写る少女ですが、この子の親は原生する竹を使ってすだれを手作りしています。それを道端で売るのですが、それだけではろくな収入にはならないでしょう。ニワトリを飼っていましたから、卵でタンパク質は取れるのでしょうが、それにしても彼女が将来、日本では普通の、ライフラインが整った暮らしをできるようには思えません。

どうやって生計を立てているのか、おそらく、親族からの仕送りがあるのでしょう。フィリピンの特徴は海外出稼ぎの多さで、GDPの1割を占めるそうですから相当なものです。英語が話せることが強みで、ドバイなど労働力需要が高い地域に出稼ぎに行くわけですが、これは3年や5年の期間限定がほとんどで、安定した暮らしを出稼ぎに期待できない状況です。

これまで日本も相当額をODAとして供与し、今も様々な協力をしています。しかし、基本的なインフラ整備もまだまだで、このまま推移しても、30年後がバラ色、という風には思えませんでした。場合によっては、他のASEAN諸国から引き離されるのではないか、そうした心配も過りました。当然ですが、フィリピンの国をよくできるのはフィリピン人でしかなく、何らかの変化がなければ、いつまでたっても路上かスラムで暮さねばならない、希望のかけらも見いだせない少年少女が次々と生み出されるばかりです。

フィリピンは、日本と同じくアメリカとの同盟国であること、中国の覇権拡大傾向に同じく懸念を抱いていること、ASEAN諸国の中では近年比較的高い成長率を示していること、そして関西からは3時間半と言う、実に近い位置であることから、より深い関係を構築できるのではないか、そんな期待を私は持っています。いい面ばかりでない、色々な点が目についた今回の訪問でしたが、期待を持っている以上、何らかのつながりを持ち続けて行きたいと思います。
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