こんな政治は卒業せねばならぬ | Making Our Democracy Work! 石井登志郎オフィシャルブログ Powered by Ameba

こんな政治は卒業せねばならぬ

また総理大臣が替わりそうです。菅総理の是非や延命策と称される状況はさておき(さておけないのですが、論ずるのも悲しいので)、そう遠くないタイミングで新しい体制となります。菅さんの前は鳩山さん、その前は麻生さん、福田さん、安倍さん。小泉さん退任の2006年以降は毎年、総理大臣が入れ替わっています。異常です。これでまともな政治ができるはずがありません。こんな政治は、卒業しなくてはなりません。


大連立の可能性や次のリーダーが誰だとかが言われますが、語弊を恐れずに言えば、誰が次の総理になっても状況は厳しく、ヘタすればまた一年やそこいらで退任を余儀なくされるかもしれません。それほど、今の政治状況は深刻です。大連立が実現すれば、半年くらいは一気に物事が決まる政治になるかもしれません。ただ、大連立はこれまでの選挙結果を棚上げした一時避難に過ぎず、本来のあるべき姿ではありません。


ここに来て、本質的な変革は避けられません。そのひとつが、憲法改正です。毎年総理が入れ替わる原因は、単に個人の素養の問題を超え、国のガバナンス=統治システムの不備があることは明らかです。今、特例公債法案が通らないという深刻な事態に直面しています。これは、予算そのものは衆議院の優越がある一方で、関連法案には優越規定がなく立ち往生してしまっている典型ですが、これも憲法に直結します。


民主党自身も脱皮しなくてはなりません。それは、「野党・民主党」から「与党・民主党」への脱皮です。いつまで経っても野党気分で、自分の考えと少しでも違ったら「ハンターイ!」と大声を出す、そして党の部門会議は荒れる、そして何も決まらない、そんな党では与党の資格はありません。利害の調整を忌避し、みんなにいい顔をし、誰も痛みを伴わない政治のツケが、1000兆円にも迫る財政赤字という形であらわれているのです。私も選挙によって選ばれる政治家ですから、耳障りのよいことだけを言いたくもなります。しかし、無責任な態度で後世から謗りを受けるようなことは最悪です。


古い政治から、卒業しなくてはなりません。