APU(立命館アジア太平洋大学)視察報告 | Making Our Democracy Work! 石井登志郎オフィシャルブログ Powered by Ameba

APU(立命館アジア太平洋大学)視察報告



30日、八丁原地熱発電所視察後は同僚と別かれ、別府市にあるAPU(立命館アジア太平洋大学)に視察へ参りました。



同校は2000年に全く新しく創設され、6000人の学生のうち約半数が留学生、それも世界30カ国以上から集まった若者が、日本語と英語の環境で学び、そしてそれぞれの文化に触れながら成長していくという、極めてユニークな大学です。



私も、ある意味で似たような大学生活を送りましたから(私の母校は慶應SFC)、なんとなく自分の母校に帰るような気持ちで自らレンタカーを運転して同校に向かいました。



学長としばし懇談させていただいた後、二十名近い在校生の方々とも懇談させていただきました。日本人のみならず韓国、中国、台湾、フィリピン、インドネシア等々の学生が集ってくれましたが、APUに来るまで全く日本語を話すことが出来なかった学生が、2年ほどの在学でほぼぺらぺらに日本語を駆使できるようになっている姿には正直驚かされました。同様に、日本人の学生にも英語のみのクラスが義務付けられているようですから、おそらくそれなりの英語力がついていることでしょう。



そしてもうひとつ、なるほどと思わされたのが、日本人の学生が留学生に刺激され、より積極的に自分の意見を言うようになった、と教えてくれたことでした。日本の教育で伸ばすべきポイントは「生きる力」とよく言いますが、その代表格が「自己主張能力」であり「コミュニケーション能力」です。ここの学生は、異文化と触れることによってまさにグローバルな「生きる力」を体得していることを垣間見ることが出来ました。



同校の就職内定率は、90%を超えています。大学の評価には色々な尺度があろうと思いますが、企業が求める人材を輩出できている、という点も大変重要なものさしです。また、現在で約3000人の留学生を受け入れ、そのほとんどに日本語の習得をさせることも注目すべき点です。この人材がそれぞれの国と我が国とのパイプになって今後の双方の発展に寄与していくことが期待されます。現下の就職状況だけみても相当評価できるものが、これから十年、二十年先にそれぞれの国へとより貢献する姿が想像できます。



そんなAPUですが、財政面をはじめとした課題を抱えており、我々、というか政治全体に突きつけられた大きなミッションを再認識させられました。APUはある意味でお国のために、国策で進めるべきところを立命館の強い意志によって進めていただいている部分があります。限られた国家財政の中で、いかにこうした前向きでアグレッシブな取り組みをサポートしてゆけるか、今後、検討していきたいと思います。



懇談させてもらった学生たちには、試験中にもかかわらず、楽しく、刺激的で、有意義な時間を共有させてもらいました。金銭的理由で学びの機会が奪われないようにして欲しい、いじめや差別など許さない社会にして欲しい、そんなメッセージももらいました。一人一人が前向きで、他人思いで、そして希望を持って過ごす学生と、まるで天空から眺める別府湾の景色は、私にとって永田町の空気よりとは比較にならないほどすがすがしく、印象的でした。



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