インターネット選挙運動解禁へあと一歩 | Making Our Democracy Work! 石井登志郎オフィシャルブログ Powered by Ameba

インターネット選挙運動解禁へあと一歩

いよいよ、インターネット選挙運動解禁へむけて、あと一歩のところまでこぎつけました。


私は現在、「インターネットを利用した選挙運動の解禁に関する各党協議会」の実務者会議に民主党を代表しいて出席させてもらっています。協議会が各党との法案とりまとめ機関で、実務者会議はガイドラインを取りまとめる仕事をしています。一期生ですが、民主党を代表して各党との協議をしている以上、とりまとめの役を担わせていただいています。

初当選直後からこの問題に取り組ませていただいていますが、「世の中の非常識が政界の常識」となってしまっていることをひとつひとつ変えていきたい、そんな思いから、まずは身近なネット選挙解禁に手をつけさせていただくこととしました。


もともと、私が政策秘書を長年勤めた鈴木寛参議院議員が、民主党のインターネット選挙運動解禁調査会長をつとめていたのですが、文部科学副大臣に就任し、文部科学行政に集中しなくてはいけない環境に置かれました。ということで、同調査会で事務局長をつとめておられた田嶋要衆議院議員と活動を開始しました。最初に活動したのは、まさに当選直後の9月のことだったと思います。


その後、民主党内でネット解禁の議員連盟を作ろうかとも相談しておりましたが、選挙制度に関わることは民主党の政治改革推進本部マターとして取り扱われると言うことで、議連の立ち上げではなく、「民主党インターネット選挙運動解禁研究会」という組織を立ち上げ、田嶋代議士を会長、私が事務局長として検討を開始しました。これが12月のことです。


ちなみに、政治改革推進本部では、ネット選挙のみならず、戸別訪問をはじめとする古い時代に作られた規制をも撤廃するくらいの勢いで議論が進みそうでした。そうなったときに、単にネット解禁という一部分だけでなく大々的な改正の中にネットの解禁も含まれるかもしれない、一方で、ネットの分野に関して指摘される様々な問題はどの規制緩和とセットになろうがついてまわる課題ですから、粛々と研究を進めて行きました。そして、3月に「民主党インターネット選挙運動解禁研究会」としてのネット解禁法案をとりまとめました。この時点では、いわゆる「全面解禁」であったことは言うまでもありません。


国会内の諸先輩方も、ネット解禁の重要性はよくよく認識していただいており、参院選までに実現する意義について異論は全くありませんでした。ただ、この手の法案は、まさに「ルール作り」ですから、民主党だけの意見を押しつけるものではない、ましてや、ネットに理解のある議員だけで進めるべきものではない、そして「ルール作り」である以上、誰もが許容しうる範囲内でまずは第一歩を踏み出すべきだ、との考えでまとまりました。これが4月のことです。


以後、その法案を携えて、幹部を説得に回りました。強力に推進する人もいれば、関心が薄い人もいました。ネット解禁の影を指摘する人もいました。しかし、とにかく千里の道を一歩でも歩み出したい、そんな思いを斟酌していただき、そこで力を発揮していただいたのが参議院の桜井充民主党政審会長です。桜井さんの最大の功績は、なんと言ってもこの改正案のために、民主党・自民党・公明党・共産党・社民党・国民新党・新党日本・新党改革・みんなの党・たちあがれ日本・新党大地と、各党各会派が一同に会して協議する場をセットし、そしてまとめあげたことです。党内外の反対を唱える人たちに対しても、ここまでなら許容できるはずだ、と説得してカタチにまとめあげてくれたのは、桜井さんの力です。


一方で、こうしたプロセスの中で、全面解禁が一部後退することになりました。なぜ後退することになったのか、後退してしまったら無意味ではないか、など、色々な意見があることは承知していますし、ご批判や失望もあることも承知をしています。ただ、今回、この小さな小さな一歩を前に踏み出すことができなければ、次のステップに進むことは絶対に出来ないだろう、そう私は判断しました。言うなれば、ゴールが100キロ先にあれば、いきなり100キロ進むことを私も期待していたけども、まずは10キロか5キロだけ前進した、ということです。ここで、5キロでも10キロでも前進しなければ、20キロ地点にも50キロ地点にも、もちろん100キロ地点にもたどり着けるものではない、と認識しました。それが国会に身を置く私の認識です。


実は、ネット解禁の公選法改正は、まだ実現していません。6月4日までに改正案が成立しなくてはならず、日程的にはかなりタイトで、いくつかのハードルがまだまだ待ち受けています。ガイドラインも、明日の了承を経なければならず、法案を国会に提出する作業も来週となります。ですから、私の勝手な感覚では、まだ10~20%くらい、実現しない可能性はあります。諸般の事情から、そういうことはありえます。


私を含め、全力で「画竜点睛」を欠くこと内容に、しっかりと今回のハードルを越えきりたいと思います。これを、「変化」のひとつのカタチとして捉えていただくために、頑張りたいと思います!