芦屋市立宮川小学校へ、電子黒板授業の視察 | Making Our Democracy Work! 石井登志郎オフィシャルブログ Powered by Ameba

芦屋市立宮川小学校へ、電子黒板授業の視察


今日は朝のJR甲子園口駅での駅立ちの後、地元の芦屋市宮川小学校へ、電子黒板を活用した授業の視察に参りました。

電子黒板を活用した授業の視察は、昨年11月に東京都港区立高輪台小学校で行いましたので、初体験ではないのですが、ここ宮川小学校は、「基本的に全教室に電子黒板を入れてみる」文科省のモデル校として選定されていることもあり(全国で100校ちょっと)、それなら更なる発見もあるかなとお伺いさせていただくこととしました。そして、「芦屋の給食はおいしい!」という噂や新聞記事をあちらこちらで目にしていましたので、「給食は文化」が持論の私としては一度行かねばならぬ、そんな思いで視察に出向きました。

今回のモデル校選定によって、三年生以上には全クラス(14クラス)と一年生と二年生合同で一台、そして図工、音楽、視聴覚室など特別教室に三台の計18台が設置され、この年始から積極的に使用が始まっているとのことです。


まず視察させていただいたのが、4年生の図工の授業。どうやら初めて彫刻刀を使ってのクラスでしたが、主に先生の手元を大きく映写して使ったり、色々な世界各地の彫り物を大きく映写したりして電子黒板を活用されていました。確かにこれなら、これまでは30名前後の生徒が寄って集って見なければいけなかったものが、大きく映される訳ですからみやすいですね。なるほど、こうなるか、という感想でした。

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次の時間は、6年生の算数。こちらは、主に図形に関する授業です。なるほど、こちらも確かに子どものつかみもよいし、そもそも黒板で白のチョークや赤のチョークを駆使するよりスマートに教えることができています。先生も、電子黒板を活用してから一ヶ月とは思えないほどスムーズに活用されています。


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そして、次は6年生の総合学習の時間を活用して行われている外国語、つまり英語の授業。こちらは、英語学習の面でも興味があったのですが、市の予算で週に二日来ていただく、ほぼボランティアベースの英語をしゃべることが出来る日本人のアシスタントティーチャーさんが、担任の先生と共に、文部科学省作成の英語ノートを活用して授業をしています。この英語ノートに関しては、文科省作成のDVDが各校に配布されており、そのDVDを電子黒板で活用しながらの授業でした。私の二つのテーマであるICTと英語教育が一体化したものだったので、大変参考になりました。


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さて、私の感想ですが、私が思っていたとおりのことはまずコンテンツに関してです。算数の先生も図工の先生も、「コンテンツはそれぞれ考えますから、特に用意されていなくても電子黒板は有効に活用できます」とのことで、もちろんそうおっしゃるからそうなんでしょうが、より効果を発揮するために、今の教科書がベースとなったデジタル教科書が供給されることによって、さらに意味あるものとなるでしょう。

それと、私は何度か現場を見たので、活用された教師の皆さんが「これは有益だ!」とおっしゃるのはよくわかりましたが、厳しい財政事情の中で、より説得力を持って他の議員や国民を説得するためには、電子黒板の活用によって目に見える、できれば数値化された成果が明示されなければ、更なる普及への道のりは平坦ではないということです。

要は、教育予算の中でも教員増員してくれとか、色々な声があり、そして予算全体では、保育所増やしてくれとか、道路作ってくれとか、色々な声があり、そうした声よりもリーズナブルで効果があると思われなければ、予算は増えません。そして、電子黒板にせよICT機器全般に言えることは、「あったら便利」というだけだったら絶対に劇的な予算増額にはなりません。

ですから、私はこう現場の先生方に言いました。「今回のモデル校というチャンスを、単に『あれやった。これできた。』で留めず、例えば、『子どもの彫刻刀によるケガが60%減った』とかでもいいし、一番いいのが『生徒の算数の平均点数が上がった』みたいな数値的成果を提示できるように頑張ってください。」と。

一方で、英語教育について。何度か記していますが、英語教育は私の重要テーマの一つです。芦屋は市の予算で、薄給ボランティアベースのアシスタントティーチャーさんがおりますけども、それも含めて「考え直すところが多いな-。」と思いました。子どもたちは英語に自然と触れているようですが、アルファベットをきちんと習うのは基本的に中学からですし、行き着く先は高校受験か大学受験のための英語なんですから、結局、ここをいじらなければ、せっかく小学校の貴重な時間を英語に費やす意味が十分発揮できません。ここにも、単に「英語にふれる」という曖昧な目標設定のしわ寄せが現場に出ていることを実感し、政治の責任を痛感しました。これ、本腰入れてやりますよ。

あと、ひとつ気になったのが図書館を視察した際でした。先日、鈴木副大臣と視察した豊島区の小学校では、全部の図書がバーコード処理されており、管理がデジタル化されていたのですが、こちらはまだ昔ながらのアナログ管理方式でした。それについてお聞きしたら、「そうなんです、デジタル管理したいのです。そうすれば、宮川小学校をはじめ、芦屋市内の他小学校の蔵書も共有できますし、管理も楽ですし。しかし、お聞きしたらシステム開発含め、1,000万円ほどかかると言われまして、手が出ません。」と。


なるほど。いや、いや、ちょっと待て、1000万円などかかるはずはないではないですか、豊島区で使っていたシステムをちょちょちょっと変えて活用すればいい話で、パソコン1台か2台と導入コストで、多く見積もっても100万円か200万円でしょ、と言いたくなりましたが、そこでは言いませんでした。芦屋市教育委員会の人に言うのは酷で、これは国で旗を振らねばいけません。


というのが、これ、内藤総務副大臣が言っていること、つまりクラウドを活用して全自治体のシステムに汎用性を求めて共有する、ってことに直結するのですが、電子自治体にありがちなことで、自治体が同じ目的のプログラムをあちらでもこちらでも個々に開発することで莫大なコスト(ほぼムダ)をかけてしまっている典型的な例です。芦屋の学校が、ムダなコストを払わないで済むように、総務省と文科省は、速攻で「図書館管理システム」の汎用バージョンCDを作ってあげないといけません。ちなみに、西宮のY元部長が作った災害時のシステムは、もちろんタダで全国で使われています。こうしたところで、莫大なムダをカットできると改めて確信したところです。

最後に、63組で給食を一緒にいただきました。今日の献立はご覧の通り。なるほど、これが芦屋の給食か、と思いを込めていただきました。ちなみに一食240円。高輪台は290円だったな。物価の違いがあるように思わんのですけども、これも含めて芦屋の皆さんの努力の成果でしょうか。バレンタインデー前と言うこともあり、ココア味のゼリーがチョコレートに見立てられて出されています。こういう栄養士さんと調理師さんの愛って、うれしいものですよね。


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給食の場では、いつもながらの「将来の夢は?」と子どもたちに聞きました。

「楽してお金持ちになる!」などと言うので、「あのね、楽してお金持ちに何かなれないよ!」と言ったら、「頑張って探す!」と言うので、「あのね、『頑張る』んだったら、楽してじゃないよ! 何にせよ、大志を抱いて頑張ってね」と言いました。「楽して金持ちに~」ってのは参ったな。しかし、夢を与えるのも大人の役目。これも政治の責任が大きいのかと、思いを新たにしました。ちなみに、別の子は「石井としろうさんのように、頑張っている衆議院議員になりたいです!」と。うるる。営業上手な子に育ちそうです。

いずれにせよ、現場の校長先生はじめ、皆さんには本当にお世話になりました。毎回、現場視察で感じるのは、先生方の熱意、子どもに対する愛情、そして真摯な姿勢に感心するばかりです。こうした皆さん方の思いにしっかり応える施策を作るために、頑張ることが日々奮闘される現場の皆さん、そして子どもたちに対する一番の報いと思い、頑張りたいと思います。

今日はありがとうございました!