韓国視察報告 その6&終わり【板門店・日本政府観光局】 | Making Our Democracy Work! 石井登志郎オフィシャルブログ Powered by Ameba

韓国視察報告 その6&終わり【板門店・日本政府観光局】

板門店へ



韓国に来たら、一度は必ず訪れようと考えていた板門店へ。

当日は、ソウルが今年一番の冷え込みでマイナス12度、板門店に到着したらマイナス16度! 何とも言いようのない、冷凍庫状態でした。


めざす未来へ、情熱政治。石井としろうWeb演説会



板門店は、南北朝鮮の休戦地帯であると言いますが、実際は、やはりと言うべきか、リアルな戦争状態が続いていることを実感しました。板門店まで2キロの地点からは、道以外のところは地雷原があちらこちらに広がり、道も有事の際にはすぐに遮断できるような、爆弾を詰め込んだバリケードのようなものが何カ所にも用意されています。

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そして板門店そのものへ。まさしくそこは、ほぼ戦闘状態と言える状況にあります。すぐそこには、人間がひいた休戦ラインがあり、数メートル先には、北の兵士がこちらをじ


ーっと見ているわけです。南の兵士も、若い20歳そこそこの兵役中の若者が、国を守るためにマイナス16度の中に立っています。しかし、戦争とは人間同士が争っているものであり、ないにこしたことはありません。この厳しい現実が、いつしか歴史の遺物として、ベルリンの壁のように語られる日が来ることを祈り、現地を後にしました。





日本政府観光局ソウル事務所


「Yokoso JAPAN」というバッチを、政治家や国土交通省の官僚が胸につけているのを見たことがある人は多いと思います。あれは、日本に観光客を増やそう!、Visit JAPAN キャンペーンですが、日本の経済にとって、観光客を増やす、ということは極めて大事なことであり、今回は井戸正枝代議士が日本の政府観光局ソウル支局へと訪問される、ということで、一緒について行くことができました。


昨年の韓国から日本の訪問者数は、260万人であったのが、今年は経済危機などからかなり人数が減り、160万人規模になってしまうそうです。観光客が増えれば、日本の経済が潤います。仮に、(少なく見積もって)一人が5万円消費(ホテル代や食事、ショッピング、お土産など)してくれるとすれば、10万人で50億円、100万人で500億円という計算になります。つまり、去年から今年に韓国からの訪問者数が100万人減ったと言うことは、500億円日本国内消費が減ったと言うことになります。


一番印象に残ったのは、「東京観光の充実」が一番大切、と言われていたことでした。善し悪しさておき、人はまず、首都に行きます。私だって今回、プサンよりソウルに行きましたし、バングラデシュではチッタゴンよりもダッカ、インドではムンバイよりニューデリー、ってな具合に、まずビギナーならば最大都市ないし首都に行ってから次の展開を考えるものです。日本人は海外の観光客は京都や神戸を観光させたがりますが、やはり、ニーズは東京に集中しているようです。「東京観光の充実」が大切、という言葉の裏には、大阪なり関西の存在感がないこととも言えるでしょう。「東京はいいから、関西!」と言ってもらえるにはどうしたらいいだろうか、「ワシントンDCはいいから、ニューヨーク! ロサンゼルス!」と言わせることが出来ている街もありますよね。その研究をすることが、日本の観光自体の底上げになるような、そんな思いももった観光局訪問でした。





結びに

私にとって、未知であった韓国には、多くの教訓と、多くの温かな人々と、そして大いなる可能性があることを、よく感じられる視察となりました。特にトップダウンの意思決定によって、日本ではあり得ないようなスピードで物事が展開する様子は、まさにパワフルでソウルフルです。この近くて近い国が、私にとってもより近く、そして日韓両国のそれぞれの発展に、それぞれが寄与できるように、力を尽くして参りたいと思います。