アメリカ型民主主義の矛盾 | Making Our Democracy Work! 石井登志郎オフィシャルブログ Powered by Ameba

アメリカ型民主主義の矛盾

アメリカの大統領選挙がまっさかりです。最初の党員集会がいよいよアイオワ州で行われ、民主党ではオバマ上院議員が、共和党ではハッカビー前アーカンソー州知事がそれぞれ勝利を収めました。これから2月5日のメガ・チューズデーをひとつの山場に、各党の候補争いが激しくなります。 

さて、私も以前、留学当時にニュージャージー州知事であったホイットマン女史の選挙ボランティアとして参加したのですが、確かにアメリカの民主主義とは草の根で、お祭り気分で市民が選挙事務所に集まり、看板のペンキ塗りなり何なりと仕事をしに来ます。私は新聞記事の切り抜きでしたが。

さてそんな民主主義大国のように言われるアメリカですが、さしたる程投票率が高くないのが現実の姿です。たとえば2000年のブッシュVSゴアのもつれにもつれた選挙戦の投票率は50%をちょっと超えた程度です。

今回のアイオワの党員集会に至っては、党員集会が時間的拘束を受けることもあるとは言え、約250万人強の有権者がいる州で、民主党候補者の得票総計が22万票、共和党が11万票だというのですから、投票率にすると20%未満!、ということになります。

「投票権を行使しないのも民主主義の選択のひとつ」と言ってのけるアメリカ人ですが、ここまで低いと民主主義と程遠いと考えるのは私だけではないのではないでしょう。その裏には、いつの日か爆発する不満のマグマが渦巻いているのかもしれません。