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「食」を「農」を、そして「地域」を、「国」の在り方を、しっかり考えましょう

新設の「食料安全保障に関する委員会(森山裕委員長)」で、貴重な意見交換 ―新山先生と安藤先生から、危機感あふれた提言―

 

 4月7日、新しく設立された「食料安全保障に関する委員会(森山裕委員長)」で、貴重な意見交換がなされました(なお、私は、当委員会の副委員長に就任しました)。

ご出席の講師は、新山先生(前、立命館大学教授)と安藤先生(東京大学教授)のお二人方で、両先生には、これまでも、何度か党の議連や勉強会で貴重なご示唆を頂いてきていた。

 

 私の印象では、両先生は、これまでのご意見に加えて、もっと言うと、以前に比べると大きな危機感を抱いておいでのように受け止めました。

 

 新山先生は、ヨーロッパの「サフェール」による経営補填の意義を提起

 

 新山先生は、「地域圏のフードシステムを作ることが求められる」とされたうえで、日本は、会社化、規制改革による競争力の強化に傾斜していると懸念を示された。そして、ヨーロッパの「サフェール」という機関の持つ意味が大きいこと、きちんと公的支援が位置付けられ、農業者への経営補填も行っていること等についても報告された。そして、我が国と言えば、競争力強化で、むしろ規制改革が柱で、協同の意識が小さくなっていることを懸念されていた。

 

安藤先生は、農村に力を与える「緑戦略」と「農協の役割と評価」を強調

 

 安藤先生は、食糧政策の確立が求められており、そのために、農村に力を与える「緑戦略」等の理念と政策が必要であり、今こそ農業・農村地域の評価を高める、農協の役割の評価をきちんと行うことが大切だ。しかし、今は逆に、政策として、これらを低下させるような攻撃がある、とおっしゃり、今、進んでいる生産調整の廃止の動きは、「競争を導入する、自覚を促す」というが、これらは農村地域の圧倒的な弱体化を産み、コメに代わる対策が欠ける中では、日本の地域農業は壊れる、とまでおっしゃった。

 

 どうも、私の思いが先行して、過激な私の鉛筆が先走りしているのかもしれないのですが、新山先生は、さらに過激で、「食管制度を廃止」したことが、「農業の存在と評価を落としてしまっている」、また、「地産地消」ということを十分考えるべきなのに、規制改革・市場原理・会社の参入、コンビニの在り方等も含め、政策の根幹の部分が崩れてきていると、厳しかった。

 

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