親日派のマケイン上院議員からは日米関係で提言受ける | 山田としお オフィシャルブログ Powered by Ameba

親日派のマケイン上院議員からは日米関係で提言受ける

 2008年に、オバマ大統領と大統領選を争ったマケイン上院議員は、外交問題を中心に意見交換しました。親日派で、日米関係に心を砕いているマケイン上院議員は、沖縄の海兵隊等の米軍再編対策に全力をあげるとしたうえで、次のような意見を伝えてくれました。


①尖閣は単なる島以上の問題であり、東アジアの安定と関連する問題だ。

②中国が勢いを増しており緊張関係は増える、日米関係はますます重要だ。

③友人としてお願いしたい。日本と韓国は、同盟関係にある。古傷をなくすためには時間がかかる。日韓でより多くの対話が必要だ。21世紀の日本の挑戦は中国だ。そのためにも、日韓での対話、未来志向の関係を築いてほしい。

④主張の強い中国に対して、共同したナショナルフロントが必要だ。


 その上で、マケイン議員(共和党)は、今、議会では来年度予算の扱いが最大の焦点になっているとし、「政府を閉鎖せざるを得ないことになると大変なことになる、そのことを共和党議員も知るべきだ」としたうえで、「TPP問題はその次の課題だ」との意見でした。結局、我々が帰国した金曜日に、上院(与党民主党が多数)は、下院(野党共和党が多数)の暫定予算案を否決し、最終日の30日に結論を持ち越しました。ここで成立しないとなると、18年前と同様に政府の一部業務が閉鎖され、職員は自宅待機になるといいます。


 ともかく議会内(上院)は、オバマ大統領の「景気と雇用からTPPの意義は大きい」との認識に比べて、議員のTPPへの関心は低いし、様々な意見がある状況と受け止められました。


 この点は、戦略国際問題研究所の日本部次長の、「日米一緒になってTPPを推進し、アセアン諸国でリーダーシップを発揮するべきだ」としたうえで、「議会はオバマ大統領と予算で対立しているため、TPA(議会の交渉権限の大統領への移譲)を通さない可能性があり、15年までTPPは合意できない可能性がある」との指摘もありました。


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