TPP首席交渉官会合に遭遇し、TPPも大きな話題に | 山田としお オフィシャルブログ Powered by Ameba

TPP首席交渉官会合に遭遇し、TPPも大きな話題に

 ワシントンでは、我々が訪ねた日は、ちょうど午前中まで、首席交渉官会合がなされていたところであり、終了直後の状況を聞くことが出来ました。


 アメリカに出発する直前の新聞は、自由化率95%まで米国に迫られる、そのため、皮革や酒類の関税撤廃も求められると煽っていました。ところが、交渉に参加していた渋谷内閣審議官は、全く事実無根だと言います。「そこまで議論は進んでいない。10月8日のインドネシアのバリ島におけるTPP閣僚会議と首脳会議に間に合わせることが出来るように、分野別には、物品の関税以外の電子商取引や通関手続きなど、まとまりやすいものを来週まで方向を出すべく交渉している。関税や投資や知的所有権や政府調達や国有企業や環境等も時間がかかる。品目ごとの担当者も10数人来て交渉に当たっている。自動車についても9月にやろうということだったが、協議は進んでいない。時間切れと言ってもらった方が日本にとっては得かもしれない」、しかし、「USTRのフローマン代表は、何としてもまとめたい、でないとオバマ大統領の成果を示せないと考えている」との報告でした。


 とすると日本のマスコミは、煽り過ぎです。何としても農産品等での妥協だと煽っています。そういう環境づくりを行っています。そしてこれからも日本政府側が情報を開示せず、かつ、日本政府としての基本姿勢を示してもいないのですから、こういう煽りは続くと見ざるを得ません。日本は、党や国会が決議しているのですから、その姿勢を守り抜くことをきちんと示して、米国に対しても日本の決意を強く示すことが必要なのに、そうなっていません。極めて残念です。


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