私がこの会を継いで13年になります。
22歳の頃(たぶん)に先代である父の元で三味線を始めて
気がつけば、師事していた期間よりも、会主になってからの方が長くなってしまいました。
会を継いでも、きちんと引継いでいなかった父の三味線を、最近引継ぐ覚悟がようやく出来て、秋田の工房へ皮の張替えを初めてお願いしました。いつもは、近くに持ち込んでいたのですが。
秋田から帰って来た三味線は、きっとこれからまだまだ音が変わるのだと思います。
父の三味線を、今まで弾いたことがない訳ではありません。
が、張替えから帰って来て弾いて。また弾いて。
日々変わってゆく音を感じます。過去に弾いた音ではない。
この撥か?この駒か?と悩みながら弾くのは随分疲れます(笑)。これは違うと思っていた撥がFIXしたりもする。
弾き慣れた三味線との物理的な差もあります。私の手には少し大きいのです。
でも、この三味線を弾くのは私しかいない。
この会を続けていくのが私しかいないのと同じ。
でもなかなか手強い三味線です。
まあしばらく堪えてくれい。頑張るからさ。
最近思うことは
三味線は怖い。
三味線に触れ
三味線と己の間の結論を見出した方の音に触れ
いよいよ思います。
三味線は怖い。
私は足りぬ。
悲しいかな、未来永劫です(笑)。