狂っちゃいないぜ(Pushing Tin)
ジョン・キューザック、ビリー・ボブ・ソーントン、アンジェリーナ・ジョリー、ケイト・ブランシェット他
90点
航空管制官の日常を描いた作品だが、色々な要素が取り込まれている。
「飛行機パニック」「男の友情」「不倫(四角関係)」などがどちらかと言えばコミカルに描かれている。
1999年の作品だが、50年代、60年代の古き良き時代のハリウッド映画の雰囲気を
当時の感覚で再現したと言える。
「真のアメリカ人」(インディアン)との混血であるとのビリー・ボブ・ソーントンのキャラクター設定は、「ベスト・キッド」のパット・モリタのような「神秘的な異国文化」を描こうとしたのであろうか?
だが、これも50年代、60年代の日本人を「眼鏡をかけてカメラをぶら下げ出っ歯である」と描いたのと変わらない感じだ。もちろん、パット・モリタのように敬意をもって描かれてはいるが、ステレオタイプと言うことだ。
若き頃の、アンジェリーナ・ジョリーやケイト・ブランシェットを観ることができるのは、価値がある。
決して不快では無い内容だが「とりとめなく話が進んでいく」感じだ。さすがに124分という長さがこたえる・・・
結局のところ見どころは「四角関係」の絡まり方と、それが解きほぐされていく過程にあると思う。