キングスマン ファースト・エージェント | 大原浩の金融・経済地動説

キングスマン ファースト・エージェント

 

レイフ・ファインズ、ジェマ・アータートン、リス・エヴァンス、マシュー・グッド他

90点

 

シリーズ3作目にして力尽きた感じである。だが、「キングスマン・シリーズ」という「期待」を持たなければ、「政治風刺風・ドタバタ喜劇」としてそれなりに楽しめる。

 

だが、特に第1作で感じられた「切れ切れの物語」はどこかに行ってしまったようだ。

 

キングスマンの魅力は、コメディ風なのにスパイものの緊張感があふれているところだが、本作品は緊張感がゼロといえよう。

 

その上、アクションも全2作に比べて凡庸な上に「作り物」感が強い。

 

第一世界大戦は、欧州では第2次世界大戦よりも悲惨だったといわれる。各国君主たちの戯画化はともかく、悲惨な戦争を茶化すような内容はどうであろうか?

 

政治スキャンダルや、権力闘争などの描き方も退屈で面白みに欠ける。

 

ただ、「下品度」だけは前2作に比べて増加している。

 

キングスマン発足に至る前日譚なのだが、浮足立った平和主義・人道主義が前面に出ているところも気持ちが悪い。

 

この作品を最初に見てから、前2作を鑑賞した方が、時間的な流れに沿っているし、がっかりしなくて済むと思う。

 

https://eiga.com/movie/90542/