6月に入り、これから梅雨の季節を迎えますね。

日本は年間を通して湿度の高い時期が何度かあります。

 

今回はなぜ湿気で紙がうねってしまうのか、その原因と対策について簡潔にお話しします。

 

紙は、主原料である植物性パルプ繊維が親水性のため、水分に敏感に反応を示します。

要するに、水分を吸収すると伸びやすく、逆に放出(乾燥)すると縮みやすい伸縮する性質を持っています。

なので、湿度が高いと外気と接している周囲から湿気を吸い、波打ちを引き起こします。

この波打ちにより、シワを発生するトラブルをもたらします。

逆に乾燥しすぎると、紙としてのしなやかさを失ったり、静電気発生の要因にもなります。

 

プリンターやコピー機の給紙部分で紙が詰まってしまうトラブルも、湿度の影響を受けた紙の伸縮が要因かもしれません。

 

これらを少しでも防ぐために、いくつか対処方法をご紹介します。

 

■使いかけの紙は包装紙に再度包んで保管

コピー用紙の束を包んでいる包装紙は、ワンプという紙で包まれています。

ワンプは内側にラミネート加工(撥水加工)が施されている用紙になっています。

防湿性に優れているため、用紙の反り返り防止にとって重要な役割を果たしてくれています。 

使いかけのコピー用紙は、入っていた包装紙に再度包んで、空気にふれないように保管するのがベストです。

 

■給紙トレイに入れる前に紙をさばく

紙と紙が離れるように空気を入れる作業のことを「紙をさばく」といいます。

コピー用紙の間に空気を含ませることで、紙同士が重なりにくくなり、重送や紙詰まりなどを防ぐ効果があります。

 

■乾燥剤を活用する

お菓子の袋などに入っている乾燥剤を、給紙トレイの空いている隙間や、保管している用紙の近くに置いてみると、乾燥剤が湿気を吸収し、紙の波打ちの予防になります。

 

上記のような対策を行うことで、紙の変化を遅らせることができます。

 

今回は、なぜ湿気で紙がうねってしまうのか、原因と対策についてお話しいたしました。 これから梅雨の時期、紙を湿気から守る対策の参考になれば幸いです。

 

by funahashi