東京編!<2011.9.9(金)~11日(日)>                 

2011.10.3 上田光代

東京へ「パンダ」と「三筆の一人“空海の風信帖”」を見に

連れていってもらいました。

パンダ(熊猫:シィオンマオ)は寝そべっていました。

空海の生筆(自筆)は、美しい。温和な字。

歳彦氏とあまりの呼吸のあわなさに、のぞけりの連続。

若い時は一緒にいるだけで幸だったのに。しかし今は努力が必要。

 

9月9日(金)

歳彦氏と一緒に新幹線に乗るのは2002年以来、9年ぶり。いざ淳平君のいる東京へ。

本日の夕食は、インターネット上情報による“地元の人がよく行く”という浅草の

天ぷらの店「天健(てんたけ)」。

 

まぁ、なんて普通の地味な店構え。

「かきあげ定食は何ですか?天ぷら定食は何ですか?」と店のおかみらしき人に尋ねると

「かきあげはかきあげです」。「天ぷらは天ぷらです」とシンプルな回答。

そうか。質問の仕方が悪かった。お店にとっては当たり前の中身。

 

かきあげは、直径15cmのスポンジケーキのような塊で出てきた。

食べても食べてもまだお皿の上に鎮座。

かきあげの中身は、エビとイカとししとう。定食で2,300円。汁ものと漬物つきで。

天ぷらは、エビと白身魚とししとう。定食で1,900円。汁ものと漬物つきで。

 

赤だしはこくがあっておいしかった。これだけ頂きにきてもいいかも。

因みに単品で「おわん(=お味噌汁)」を注文すると200円。

漬物も青じそがアクセントに効いていて薄味でおいしかった。

 

9月10日(土)

今日は、レンタサイクルで上野動物園→割烹中嶋(新宿)→東京国立博物館(上野)。

上野動物園の開演9:30にあわせて出発。

動物園の目的は、パンダを見てみたい。私はパンダを見るのは初めて。

楽しみです。

動いているトラやライオンを見てみたい。

トラやライオンは朝一番に入ると朝食のため活動しているとTVで言っていた。

楽しみです。

9:20入口に到着。

さすが上野動物園。保育園?幼稚園?の団体様をはじめ、一般人の子供連れで入口は長蛇の列。

自転車置き場はどこ?とウロッとしていたら歳彦氏が入口と逆方向に自転車で「スー」と。

えー。どこ行くの。入口は「ここだよ!」

背中を向けている歳彦氏に私の声は届かない。

文明の利器、携帯電話に30回コールしても出ない!

ここまできてどこ行くの?入園時間はもうすぐ!トラやライオンが、、、。

携帯電話に何度電話してもプープープー!

 

しばらくして「東京国立博物館に行っちゃって」と、動物園入口に戻ってきた。

なにげに ここでウロウロする必要があろうか?

今日はとてもいいお天気。歳彦氏のTシャツはすでに汗ビショッリ。あれあれ。

 

開演と同時に、トラの舎にダッシュ。他の皆様は、パンダ舎にダッシュ。

トラの朝食タイムはすでに終わっていたけど、トラは活動中。

うわぁ。大きい。迫力あり。

 

隣の部屋のライオンは、すでに休憩モード。動かず。

再び歳彦氏がどこかへ。

再び携帯電話登場。しかしプープープー!

 

しばらくして戻ってきた。「パンダの置き物の所へ行っちゃって」と。

何故に こうも不可解な一人行動をするのでしょう?

 

気を取り直してパンダ舎へ。

真真(しんしん)ちゃんと力力(りーりー)君。

1回目は、ちょっとだけパンダが近くで見られる子供たちゾーンに並ぶ。45分待ち。

にもかかわらず係員の誘導であっという間にパンダ前を通過。

ガラス張りのそれぞれ別々の部屋をあてがわれていた。

何?どこにいるの?へっ?どこどこ?あそこいるの?どこが顔?よくわからん?

 

すぐさま大人専用ゾーンに向かいタッタと歩く。

こちらのゾーンはガラガラ。待ち時間ゼロ。じっくりパンダを見ることができた。

「真真(しんしん)ちゃん」は、ベッド?の上で こちらに顔を向けて寝そべっていた。

「力力(りーりー)」君は ベッド?の上でお尻を観客に向けてダラッと寝そべっていた。

節操のないあらわな姿。動物園の限界でしょうか?自然に戻してあげたくなります。

レッサーパンダは、こまめに動いていました。

上野動物園は、こじんまりしている。

けれど珍しい動物たちがたくさんいました。

バイソン、白フクロウ、エミューなどなど!

 

本日の昼食は、私のたっての願いで「新宿の割烹の中嶋」へ。地下鉄で移動。

あの世界的に有名なグルメガイド本で星を獲得した店。そう聞くと敷居が高そうだがランチは鰯(いわし)料理専門でリーズナブル。フライ定食800円。柳川鍋定食900円。

私は見たことがないけれど「あさイチ(NHK)」に年4回出演中」と。

 

が、味は、さんざん。グルメガイドの人の舌はどうなっているのかしらん?

鰯(いわし)の柳川鍋は塩からかった。半分でギブアップ。

白みそのお味噌汁も塩からかった。

お味噌汁が大好きな私だけど ほとんど汁は飲めず。

さらに出されたお茶は、パステルカラーのきみどり色。だしがら?

あまりの塩からさに、お茶は何度もおかわりするはめになった。

薄いお茶は体にはいいかも。

 

今日は、とってもいいお天気。上野から新宿まで自転車での移動では日干しになるであろうとの歳彦氏の判断で、上野から新宿までは電車で移動。電車賃を使ってきたのに。

一見さん相手の商売なのかしら?

 

午後3時に上野の東京国立博物館へ。上野動物園から自転車で5分。

東京国立博物館では「空海と密教美術展」が開催中。

夕方近いこの時間なのに こりゃまた凄い行列で。入場規制中。

午前中は、やたらと若い子供たちと並び、午後は一気に淑女、紳士と並ぶ。

 

東京国立博物館内の外待ち場所には無料の日傘や給水場が設置されていた。

よく見れば、庭には東京デイズニーランドみたいにウネウネとロープが張ってある。

日中、この炎天下。ここを淑女、紳士が並んでいたかと思うとぞっとする。

事故がなかったとこを祈ります。

 

館内は、もう混み混み。「順番に並ばずに。どうぞ、見たいものへお進み、ご覧ください。」と

係員の女性の声。入口に入った途端、もう人の波でぐちゃぐちゃ。

ここで 歳彦氏とはぐれたら まずい!

お手手つないで館内見学。

平安時代初期の書道のすぐれた3人を現代人は三筆とよぶ。

空海(くうかい)・嵯峨天皇(さがてんのう)・橘逸勢(たちばなのはやなり)。

今日は、そのうちの一人、空海の風信帖を楽しみに来訪。

お目当ての「空海の風信帖(3通を1巻にまとめたもの)」は、お友達の最澄にあてた手紙。

王羲之の行草書風で書いてあると言われています。

素人の私はそうか。と思うのみ。

 

それにしても千五百年後に自分の手紙が 

こんなにオープンになっちゃって 

みんなにジロジロ見られるようになるなど思いもよらなかったことでしょう。罪なこと。

因みに1通目は、“冒頭の挨拶、『摩訶止観』のお礼、比叡山には行けない旨を告げたあとに、「あなた(最澄)と堅慧(推定)と私の3人が集まって、仏教の根本問題を語り合い仏教活動を盛んにして仏恩に報いたい。どうか労をいとわず、この院(乙訓寺と推定)まで降りて来て下さい。ぜひぜひお願いする。”という趣旨の内容とのこと。

2通目は“香と左衛士の督の手紙を受け取った旨を告げたあとに、「このところ法要が迫っており、お手紙を拝見したり、使いの方とも話をする時間がない。法要が済んだら早速に拝見する。使者の方にこの手紙を託す。”という趣旨の内容とのこと。

3通目は“、「別便に托した御香その他の贈物は3日に落手した(または、香らは3日にこちらに参った)。3日からはじめた法要は9日に終わるので、10日早朝にお伺いしたい。どうか心に留めてお待ち下さい。山城と石川の両高僧は深くあなたを仰ぎ慕い、お会いしてお話ししたいと望んでいる。『仁王経』などの借用を申し出られたが、備講師が持っていっているので、後日必ずお貸ししたい。”という趣旨の内容とのこと。

 

京都の東寺から参じた「仏像群」や「仏像曼荼羅(まんだら)」は圧巻でした。

体育館ぐらいの広さの展示室。暗闇の中に二十体以上が一同に勢ぞろい。

それぞれにスポットライトがあてがわれ、重々しく神秘的な雰囲気をかもしだす。

一体、一体、説明書を見ながら仏像様のお顔を見せていただく。

とある仏像までくると、隣で見ていたご婦人が「この仏像、ランキング1位なのよ」と。お連れの方に説明を。

ホォー。見れば、確かにお顔は断トツで美形。確かに現代でもイケメンでとおる。

コスチュームも他の仏像とはちょっと違う。

仏像独特の曲線のまといだけれど法衣というよりうーん、鎧ふう?また、象の上に騎乗。

ランキングNO1といわれた仏像の名は「帝釈天(たいしゃくてん)」。覚えちゃいました。

一番恐ろしい顔をしていたのが「持国天(じこくてん)」。ど迫力。

仏像のことはわからない私だけれど、この2仏像は確かにインパクトがありました。

 

退出後、冷静にパンフレットをみれば、この2仏像が東京国立博物館の

「空海と密教美術展」のパンフレットの前面に記載。

                    (左:帝釈天 右:持国天→)

夕食は、浅草の「釜揚げうどんの利衛右門」。大盛りも同じ値段。480円。   本日の万歩計は、14,720歩。

 

9月11日(日)

今日は、東京都薬用植物園→ESPミュージカルアカデミーで淳平君の仕事見学。

 

東京都薬用植物園は無料。東大和市駅から歩いて1分。浅草から電車で1時間。

ガイドさん(無料)が一緒に園内を回ってくれました。

キョウチクトウが毒になるとはびっくり。

沖縄には、とてもたくさん この木があった。

終戦後、天皇陛下の沖縄訪問時に、米軍基地が道路から見えないようにするため成長の早い「キョウチクトウ」が道路沿いに植えられたと聞いたことがある。

機会があれば何度でも来たい植物園です。

 

その後、高田馬場のESPミュージカルアカデミーで淳平君の仕事を見学。

今日は、体験入学の子へ演奏のデモンストレーションとのこと。

演奏する側も観客も みんな夢に向かって突き進む青春中。

若いっていいな。

 

昼食は「中華料理」。野菜炒めはおいしかった。

ラーメンも固めんで美味。

 

若い頃は並んで歩いたのに。今は、縦列配列歩き。つまんない!

本日の万歩計は、12,675歩

 

お宿は、外人さん宿泊客の多い、東京隅田川ユースホステルに2泊した。(1泊:2,800円)。

1泊目は2人部屋を一人で使用。2日目は、ロンドンの大学に在学中の香港出身(広東語)

の女性と同室に。明日から15日間、東日本大震災のボランティアで仙台に行くという。

 

ところで中国は56の民族が生活しており、みなそれぞれ独自の言語を持っている。

言語の違いは通訳を介さなければ意思が通じないほど大きいとラジオ中国語テキストに書いてあった。

 

彼女は、プートンフォア(普通語。1956年に中華人民共和国政府が定めた標準語)OK。

私、うれしくて舞いあがりそうでした。

なかなか当事者を目の前にすると単語がでてこない。電子辞書を持ってくるべきだった。

途中から筆談に。しかし、簡体字(点画を10文字以内に簡略化した文字。)が書けない私は、日本語の漢字で。そのうちピンイン(中国語の発音表示はローマ字)で筆談を。

 

以前TVで日本語ペラペラの外人タレントさんが言っていた。

中国語は覚えやすい。漢字がわからなくてもピンイン(ローマ字)があるからと。

 

驚いた。彼女は、きれいなイントネーションの日本語を操る。

日本語は、大学で2年間、学んだのみという。読んで覚えたという。

この理解度の違いにがくぜん。

私はいったい何年、ラジオ中国語をかじっているのだろう?

 

東京18:33発のひかり525号に乗車→豊橋19:59着。20:15発→国府駅20:22着。

思い出がいっぱいできた東京旅行でした。

 

歳彦氏に感謝です。ありがとうございました。

 

 

 

 

旅行代金:55,410円