北海道:利尻、礼文の旅

 上田光代

    1998.8.8(土)~1998.8.16(日) <8泊8日>                   

 

今回の旅行は1月前に「お盆休みは、北海道へ行こう」と予定をたてました。が当然のように、すでにフェリーは満席。ほぼ無理かなとおもっておりました。

(フェリーの予約のしくみ上、キャンセル待ちの予約がとれないそうで、電話して空いていればOKとなる。) 出発の2日前に「行き」の人間の分だけ予約がとれ、しかし「帰り」はない状況。私の旅行のスタイルからすると「無謀とも思える状況」で決行いたしました。
※上田歳彦の山行記録はこちら 北海道・利尻岳 | 豊川山岳会 (toyokawa-ac.jp)

 

気が付けば、日本100名山の1つ「利尻山の登山」がメインになっておりました。

標高1719メートル。利尻山は、独立峰だけあり、頂上からみる景色は、それはそれはすばらし大迫力のある眺めでした。

が、山自体の崩壊も始まっており、非常にスリリングな登山も体験いたしました。

9合目に「ここからが正念場」の立て札があり、まさにそのとおり。

それまでの「ピクニックモード」からいきなり「登山モード」に。

登り、7時間30分。下り6時間。

 

めったに「親子4人」で過ごすことのない「お盆休み」。今年は、強烈なメニューでした。

淳平くん11才(中学1年)、美雪ちゃん6才(小学1年)、わたし◎才。

 

詳細は下記のとおり。

 

 

午後3時:豊川の家を出発

午後6時:福井県 敦賀フェリー乗り場着  

早速「車」のキャンセル待ちの手続きをする。

敦賀のフェリー乗り場の待ち合い室はとてもきれい!

 

午後23:30 「すずらん」に無事乗船。一等:中学生以上14,140円。小学生は半額。

船の案内所はフロントのよう、階段はタイタニックのよう。

船内は非常にきれい!1996年から出航と新しい船!

さっそく大浴場へ。非常に広い!きれい!窓からは海がみえる!

子供たちは、このあと下船までに5回入浴。

フェリーの旅は、海も穏やかで、1等貸し切りの恩恵でテレビあり、寝間着あ

り、洗面所あり、各自タオルありと非常に環境もよく快適。

また部屋ごとに室温調整ができるようになっており冷房対策もできました。

 

 

2日目(8月9日 日曜日)

快適にフェリーの中で過ごす。特にすることもなく私はひたすら「絵葉書」を書き、

子供達は「大浴場へ通い」、上田氏は「パソコン」で将棋かな?

今日は、上田氏の「41才のお誕生日 おめでとう!」の日です。

午後20:30  小樽にに到着。どこも満室のため、車中1泊。

 

 

3日目(8月10日 月曜日)

午前3:00小樽出発で一路、稚内のフェリー乗り場 へ。

「車中泊」 の強みで、子供達を移動する必要もなく速やかに出発。

なお、うちの車は「セダン」であり、「車中泊は、思う以上に狭かった」。

教訓、体のダメージが少ないのは、フェリー乗り場の軒先「シェラフ (寝袋)コース」。      

 

 

午前11:10発の利尻島:鴛泊(おしどまり)行きに乗船。 車は稚内に置いていきました。

2等:中学生以上1,880円。小学生は半額

 

午後12:50着   淳平君のリクエストで「利尻島を2時間サイクリング」。

1時間350円。 「夕日が丘展望台」→「富士野園地」→「キャンプの食料買出し」。

私は、耳タブまで冷え切る。ここは秋深し、初冬の気候。

 

午後5:00 利尻北麓野営キャンプ場 着 

バンガローと見まごうばかりの水洗トイレ。毎朝、管理人さんが掃除をしてくれるよう

で3日間ここですごしましたが トイレも炊事場もゴミ置き場も常時きれいでした。

ちなみにテントであれば、ここは「無料」。「蚊」はおらず。

また、利尻島には、蛇は生息していない。

 

なお、今回の旅行中8泊のうちテントは、4泊した。

「テント」で寝る時は、「濡れ対策のため」に「衣服などの持ち物」はビニールの袋に入

れるとよい。テントの中は人の息やら、夜露で朝、起きると濡れちゃうんだって。

また、食べ残しのお汁や残飯は、炊事場に流すのではなく、水洗トイレに流すこと。

油の食器は、「土」を粉石鹸変わりにすること。を学びました。

さて、テント生活での3人は非常に無邪気きな行動をとっておりました。

上田氏の「山屋さんたちと過ごすテントの生活スタイル」と随分イメージが違ったよ

うです。          

因みに、太陽が沈み、あたりは闇となり、夕食を終え、ろうそくの灯火でくつろぐ一時。 

紅茶を飲みながら上田氏は「明日、登る利尻山の話」をしたかったことでしょう。

今、思うと…・。

その時、淳平君は、テント内で「ろうそく」をともすのは危険だから外にだそう!。

だそう!と繰り返し訴え30分ぐらいねばっていたんじゃないかな。、美雪ちゃんは暗

いテントの中で「ポケモンのトランプ」を一緒にしよう!とすりすりしていたような気

がする。わたしは、わたしで「もう寝ます」という具合。

 

 

4日目 (8月1 1日    火曜日)

午前4:00 上田氏起床。朝食の準備をし、みんなを起こす。

(不思議!このあともズーと山にいるとき、上田氏は早起きでした。下界での態度はなん

なんでしょう!)

「車中泊」に比べれば「テント」は平に寝ることができ快適でした。

が、ここはキャンプ場。たくさんのテントが張られておりました。

家族連れより、単独の方(ライダーマン含め)で一人用のテントが目につきました。

その中の約1名。いのししばりの豪快な「いびき」が一晩中、響きわたっている には、

めげました。

上田氏は「夜の1時ごろコノハズクの鳴く声がし、よいものが聞けたといっておりまし

た。わたしも翌翌日の夜、聞けました。

 

午前5:30 いざ!利尻山へ。

ザック2つを背負い出発。下山まで「トイレ」も「電気」も「水道」もなし。

後日、知りましたがザックは重かったんですね。上田氏は「衣食住」の「食・住」のザック

25キログラムを。淳平くんは「衣」のザック5キログラムをかついての登山。

わたしは全くあてにもされず、身一つの体制。 

 

さて、歩き始めて1時間30分ほどで美雪が「おぶれ」という。

それがだめなら「帰る」という殺し文句が出る。

タイミングの悪いことにザックに入れていた「水」が容器に欠陥があり、

水漏れ、貴重な水をこぼしていた。それもショック。

「水の容器」もザックから出し「手荷物」となる。 

                                      

登りの危険渡は低いでしょうとの判断で家族3:1の行動をとる。

上田氏が荷物を先に置きにいき、私たちを迎えにくることになる。

 

上田氏と別れてからの3人は「登山」というより、まさに「ハイキングモード」になり、

木をつついてみたり、「りす」を発見したり、歩きながらお菓子をほほばったり、「5合目」、

「6合目」「7合目」ごとに写真をとりながら、美雪はガンガン、テクテク登っていく。

お父さんと合流したら「おんぶしてもらえる。」を合い言葉に。

淳平君はあの澄みとった声で「ヤッホー」の連打。翌日はガラガラ声で…・ 。  

6合目付近から7合目まで霧とともに進む。               

        

手持ちのお茶も心もとなくなり、わたしは「おかあさんモード」になり、水分はひたすら

横目で眺めるだけ。あーんお茶のみたい。上田氏は何故こない。怒れる。

 

午前10:50  岩がぼこぼこし見晴らしの非常によいところで休憩。

雲の上に私たちはいる。そして上をみると雲がある。雲の上に一空間あり、雲がある。

不思議な光景。だと感慨ぶかげにひたっていたら上田氏、登場。

約束どおり、美雪ちゃんは「おんぶ」。5分後に睡眠モード。この後、1時ごろまで寝る。

午前11:30     山小屋着     

電気も水もトイレもない。しかしりっぱなログハウス。

お茶の補給を受けて、わたしもお昼寝。

 

午後1:30    頂上目指して出発

9合目の目印に「ここからが正念場」のメモがきがあり。まったくそのとおりであった。

頂上の眺めはすばらしいの1言につきる。しかし、崩壊は始まっているとのこと。

この日も勝手に土?、石ころ?が落ちていくのが見えた。

独立峰のために、登山中も360度、どこを見ても見晴らしがよい。かつ軽石 がゴロ

ゴロ、山肌があらわなところはどうやって上に登るのか。非常にスリリング。

ここってホントに家族で登るようなような山なのか脳裏をかすめる。   

子供達と上田氏は、腰と腰でロープをつないでの山登りとなった。

       

下山はかなり、疲れてきました。

その日は8合目の山小屋泊。

 

8月12日、下山。

私は「無言」でモクモクと歩く。美雪ちゃんは「直滑降なみのスピード」で枯れ石はザー

ザー突っ走る。上田氏はそのスピードにアセアセ。

淳平君はひたすらまじめにテクテクでした。

 

温泉:町営の温泉にいく。( 山小屋で同席したご夫妻の情報提供 )

キャンプ場から歩くこと40分。非常にここがまたきれい。大人400円。子供200円。

「シャンプー、石鹸、ドライアー、殺菌された「くし」まで完備」コインランドリーも

あった。

 

 

うに丼:うに丼を「漁業組合の食堂」食べる。(キャンプ場まで運んでくれたタクシーの運転手さ

んのお勧め。他より1000円は安いんだって)

場所は、フェリー乗り場に向かって左側の道を進み、1階建てのプレハブの建物。

この日は、食堂の入り口で「2人のお兄さんが「ウニ」をパカッと2つに解体」してい

ました。そのまま「うに丼」行きなのかな。

「うに丼2000円。」、まだ動いてウニウニしている「ウニ500円」。

 

 

利尻島の観光:ジャンボハイヤーを利用して「利尻島を1周。2時間くらい」

大人3000円。子供1500円。(金額は、交渉次第。今回は、東京の観光客のおじさんが9

人集めて、1台、貸し切ろうというのに偶然、便乗)

「ニシン御殿」ならぬ、「道路御殿」の話などローカルな話が聞けてよかった。

観光は「姫沼」→「沼浦展望台」→「オタドマリ沼」→「仙法志御崎公園(ここでゴマフ

アザラシに餌(100円)をあげました)」→「人面岩」、「寝熊の岩」→沓形(クツガタ)

→「沓型岬公園」。どこからも「利尻山」がみえる。

「入場料」という言葉がないのかすべて「ない」。

 

8月13日 礼文島へ(利尻島:鴛泊オシドマリ→礼文島:香深カフカ)

2等:中学生以上730円。小学生は半額   

礼文島では、レンタカーを利用。4時間、普通車で1万円。

「礼文島の歴史博物館」を徒歩で見学。

「高山植物園」→「久種湖クシュコ」→「水芭蕉群生地(すでに葉っぱのみ。5月ぐらいがいいのかな」→「最北端の牛乳を飲む:1本80円」 →「礼文林道をドライブ」→「元地海岸(=別名宝石海岸。メノウ探しをするはずが「お土産さがし」となり「リュウ」の手作りのお店屋さんにはまる。

→上田氏のみ「地蔵岩」→「猫岩」→上田氏のみ「桃岩」(3人は車で待機)→ フェリー乗り場。

 

礼文:香深カフカ→稚内へ

夕食に「たこしゃぶ」を食べる。美雪がやたら気に入りました。1人4,000円コース。

    

今夜の宿は、森林公園キャンプ場。

ここは昨日とうって代わって無茶苦茶広い。「家族ずればかり目につく。ここも無料

高台のため、キャンプ場から「稚内」の夜景はGOOD。

がトイレは、目にしみ、鼻にしみ、しかも「蚊」もいる。

 

8月14日  稚内から札幌へ移動

「宗谷岬」にて「日本最北端のマゴの手」購入。1本300円。

「こうほねの家(由来は水生植物)」:5月から10月までしか営業していない。

ここから天気がよければ「利尻山」が見える。なお、ここはお香が安い。

他店では「すずらん、ラベンダー、はまなす、各1000円だがここは600円」

「サロベツ原野」:残念ながらここもドライフラワー状態。こちらで「お花」をみよう

としたら 5月、6月ぐらいがいいのかな。          

なお、売店の「いも餅」3ケで250円。ナヨロで「おもちゃやさん」へ。

      

「札幌プリンスホテル」泊。今回、唯一のホテル。1人12,600円。大人も子供も同額。

うちは4人家族で3人分予約。

建物は「まあまあ」という感じだが「ホテルスタッフ」はすばらしい。「部屋までの

案内」、「非常口の説明」、「新横丁ほか道順の説明」などの対応。

また、精算ときに「こどもの朝食分はサービス」であった。うれしい。(因みに、東京

ディズニーランドのホテルでは、朝食1人追加で2750円であった。)

 

「ススキノ」:山から下りてきた人間には、騒々しさだけが印象に残る。

「新ラーメン横丁」: ラーメンを食べる。

 

8月15日  9時 「小樽→敦賀ツルガ行き」のキャンセル待ちに並ぶ。

既に、いっぱいならんでいる。ちょっと危険度が高いかも。

10時ごろから「新潟行き」にも並ぶ。乗船人数は「新潟行き」のほうが200名ほど

多い。11時に整理券が配られる。

「敦賀行き」  キャンセル待ち22番  22:30より放送   23:30出航

「新潟行き」 キャンセル待ち17番 19:30より放送   20:30出航

             

夕方までは、「キャンセルがとれなかったらどうしよう」と考えても仕方ないので

遊ぶことに決める。ここは、日本。なんとかなるでしょう。

上田氏は目覚めたように「お土産」に走る。冷やかにみる3人

「小樽」は「ガラス工芸」と「オルゴール」の町。港まちで神戸ぽいとわたしは思う。

          

夕方7時30分。新潟行きが車も含めて全員分とれたので、割り切ってこちらに乗船。

2等:中学生以上5,250円。小学生は半額。

 

8月16日    「新潟行き」でよっかた。10時ごろから海がシケちゃって「ゲロゲロ」。

「淳平君」と「美雪チャン」は寝ながらでも「おにぎり」をほおばっていた。

ひたすら寝る。予定より20分ほど遅れて15:40に「新潟着」。

「敦賀行き」は20:30時着だから、まだ「ゲロゲロ」していないといけない。

            

「海」がおだやかであれば「フェリー」はとってもよいです。が「海がシケ」てた

ら「スイートルーム」を予約してあってもキャンセルを勧めます。

 

夜中の12時。無事「豊川着」。                               

おしまい。

 

 

追記:「利尻山」は、お菓子「白い恋人」の箱の挿し絵になっている。