いよいよ夏休みが始まります。

このまえ鎌倉に行く用事があったので、久しぶりに海岸を見に行きました。

個人的にはあんまり海水浴場って行かないんですけど、でも、コロナで自粛が続いた期間を経験したせいか、波打ち際で若者たちが楽しそうにすごしているのを見るのはやっぱりいいなと思いました。

 

家族連れで海や川に出かけるということも増える季節です。

そこでやっぱり気をつけなければいけないのが、水の事故です。

まわりの大人がちょっと目を離したすきに、子どもが溺れてしまうという事故が、残念ながら毎年のように報道されます。

 

川原でBBQなんかをしていると、大人もお酒が入っていたりするでしょうし、複数の大人の目があると誰かが見ていてくれるだろうという油断が生まれやすいので、それを前提にして、心構えをつくっておく必要があるでしょう。

 

いちばんは目を離さないことですよね。そして、万一の時に備えて、子どもにライフジャケットを着用させること。また、子どもが流されたときに、泳ぎの上手な人でも子どもを抱えて泳ぐのはほぼ無理なので、浮き輪のような浮力の大きなものを備えておいたほうがいいでしょうし、できればいざというときにすぐに投げ入れられるように、それをロープで結んでおいたりするといいんじゃないかと思います。

 

その辺りのことは、その筋の専門家が具体的で有益なアドバイスをいろいろなところで発信していると思うので、夏のレジャーシーズンの前に、一通りチェックしておさらいしておくといいと思います。

 

今回私からは、子どもの心理の側面から1つアドバイスをしたいと思います。

 

履いていたサンダルが流されてしまって、それを取りにいこうとして深みにはまってしまうケースがあるようです。あるいは帽子が飛ばされて、それを取りにいこうとして溺れてしまうことがあるようです。

 

子どもたちは普段から、「落とし物しちゃいけません」「なくしちゃダメ」「自分で拾いなさい」としつけられていますから、サンダルが流れてしまったり、帽子が飛んでしまったりすると、「あっ、怒られる!」と思ってプチパニックになることがあるんですね。

 

海や川に到着して、「一人で水に入っちゃダメだよ」といくら言われていても、サンダルや帽子をなくしてはいけないということと、水に入っちゃいけないというお約束と、どっちを優先したらいいのかわからなくなって、頭の中がバグるんですね。

 

一人で水に入っちゃいけないと言われているけど、大人を呼びに行ったら、その間にサンダルや帽子が遠くに行ってしまう。「だからしょうがない」と思ってそこで水に入っていってしまうと危険です。

 

これを少しでも防ぐにはどうしたらいいか。「一人で水に入っちゃダメ」と言うだけでなくて、「サンダルや帽子が流れてしまっても、替えをもってきているから気にしなくていいからね。絶対に取りにいっちゃダメだよ。パパもママも今日は怒らないから!」と伝えておくことです。

 

もし本当に流されちゃったら「今日は天気もいいし、水が冷たくて気持ちいいから、サンダルさんや帽子さんも泳ぎたくなっちゃうったんだね」なんて言ってあげるくらいおおらかな気持ちでいいんじゃないでしょうか。もしそこで責めたりすると、次の機会に取りにいっちゃうといけませんから。

 

こうやって伝えておいたからといって安心できるわけではありませんが、子どもの頭がバグる原因を少しでも解消しておく効果はあると思います。

 

事故防止には細心の注意を払いつつ、レジャーシーズンをお楽しみください。

 

※2022年7月14日のFMラジオJFN系列「OH! HAPPY MORNING」でお話しした内容です。