子育てに関するインタビューなんかで、いわゆる「自己肯定感」をテーマにした話になると、ときどき「自己肯定感って大事ですよね。でも私、自己肯定感がすごく低くて、自分を褒められる人とかすごいなあと思っちゃいます」という人がいます。

 

でも、そういう人は大丈夫なんです。それはおそらく自信がないだけで、その自信がない自分を客観的に認めているじゃないですか。それって自己肯定感が高くないとできないことなんです。たぶんそういう人って褒めることのハードルを上げすぎなだけなんです。

 

自己肯定感って、「○○ができるから自分はすごい」という万能感みたいなものに満たされているってことではなくて、ダメダメなところも含めて自分自身のありのままを受け入れているということです。だから「私もうダメダメで」と苦笑いできるなら、十分に自己肯定感があるって思ってほしいと思います。

 

逆に、勉強もスポーツもできて自信満々なんだけど、自己肯定感が低いという人もいます。そういう人は、だいたい他人と自分を比べて自分の優位を確認し、自分が優位でないとムキになってマウンティングしてきたりします。

 

自分自身の絶対的な価値を認めていないから、自分のほうが優位にいないと自分自身の価値がなくなってしまうような気がして怖いんです。人と比べることでしか自分を褒めてあげることができないんですね。

 

なんでそうなっちゃうかというと、ものごころついたころから「あなたは○○ができるからすごいね」とか「○○で1番になったからすごいね」みたいな褒められ方に慣れてしまっていたんでしょうね。逆に「○○ちゃんはあなたよりもっと○○ができるわよ」みたいにお友達と比較されて傷ついたこともあったかもしれません。

 

子どもが何かをうまくできたときに、上から目線ではなくて、素直な尊敬の念からそのことを褒めることは決して悪いことではありません。でもそれ以上に、失敗や試行錯誤もいっしょに面白がって褒めてあげられるといいと思います。上から目線で褒めるのではなく、相手が子どもであったとしてもリスペクトの念を込めて、着眼点だとかチャレンジ精神だとかあきらめない姿勢だとかを「すごいね」と褒めるんです(逆に何かをさっとあきらめられたときにその潔さを褒めるのもあり)。

 

そうすれば、結果に関係なく、自分の興味関心やチャレンジ精神(あるいは潔さ)を肯定できるようになります。そうやって高まった自己肯定感は、ちょっとやそっとのことで損なわれませんし、そういう人は、いちいち他人と自分を比較しません。

 

同様に、自分を褒めるときも、何かができたという結果や他人との比較で自分を褒めるのではなくて、「ままならない日々の中でさしたる才能もないのに、自分、よくやってるじゃん」みたいに、ダメな部分も含めて自分で自分を褒めてあげられると最高・最強だと思います。

 

自分を褒めるのが苦手だなあと思っている人は、ぜひ今日から、「こんなしょうもないことで自分を褒めることができた」ってことを日記に書くようにしたらいいかもしれませんね。