本日発売の週刊SPA!の「パパ友はつらいよ」特集でコメントしています。苦痛に感じるくらいなら、無理してパパ友づきあいする必要はないという主旨です。しかしまあ、「パパ友はつらいよ」という特集が組まれるくらいに、「パパ友」という概念が浸透してきているということです。変化の過渡期に葛藤はつきもの。全体としては世の中は変わってきていると言っていいのではないでしょうか。

 

2008年に「赤ちゃんとママ」というめちゃめちゃパパ排除的なタイトルの育児雑誌で執筆していた連載「パパの育児は十人百色」の第1回目のテーマが「パパ友を作ろう!」でした。子育てに一生懸命になるパパがまだ希少動物だったころ、一生懸命だからこそ悩みを感じるパパたちが孤立しないようにと、パパ同士つながろうという提案でした。以下、そのときの記事のテキストをコピペします。

 

 


パパだってつらくなる! 愚痴を言える仲間が必要

 

「会社では上司に詰められ、家に帰ればストレス満タンのママに怯え、夜は夜泣きで眠れない…」とか、「残業続きで赤ちゃんの寝顔し見られない…」とか。ママが大変なのはわかっちゃいるけど、「パパだって結構つらいんだぞ!」って叫びたくなること、ありますよね。でもそれ、禁句です。勝ち目はないですから。


育児というと、日本ではとかく女性視点で語られます。「パパだってつらいよ」なんて言おうもんなら、袋だたきにされかねない風潮さえあります。とは言っても、ねぇ…。
そこで耳寄り情報! 最近の心理学の研究で「子どもができることで妻はかたくなになり、夫は忍耐強くなる」という調査結果が発表されました。その論文を読んだときには、「ほれ、やっぱり!」と小躍りしたくなるような気分でした(もちろん、そんなことしたら蹴りをくらいます)。また、「“家事を分担しましょう”とか、“愚痴を聞いてあげましょう”などと、ママ視点のことばかり言っていた自分は物事の一面しか見ていなかった。パパがこれだけ神経を使うものだとは思わなかった」とは、育児奮闘中の、ある男性精神科医の言葉です。


どうでしょう?こういう話を聞くだけでも救われた気がしませんか?自分を理解してくれる人がいるということはパパにとっても大切なことなのです。パパにだって、励まし合い、愚痴も言い合える、そういう仲間が必要です。それが“パパ友”です。パパ友がいれば、パパは自分を見失わない。パパに余裕があれば、ママにも余裕ができる。夫婦が笑顔なら、赤ちゃんもますますハッピーになることでしょう。

 

作戦1 学生時代の仲間と近況報告会をしてみる

 

まずは気心しれた友達を誘ってみましょう。数年前までくだらない話で盛り上がっていた自分たちが、育児や夫婦関係について悩み、子どもの将来を真剣に考えているってことに気付くだけで笑えてきます。毎日顔を合わせる会社の同僚よりも、たまにしか会えない旧友のほうが、この手の話はしやすいような気がします。

 

作戦2 ご近所や保育園のパパに話しかけてみる

 

「パパ同士がんばろうよ!」なんて、一人だけいきなり息巻いてしまうと、逆にみんなが引いてしまうこともあります。大人同士ですから、あくまでも自然にお付き合いを始めるように気を使いましょう。ご近所さんなら、子ども同士をいっしょに遊ばせながら、パパ同士も仲良くなりやすいでしょう。近所の居酒屋で気軽に愚痴会できることがメリットです。

 

作戦3 パパサークルに参加してみる

 

絵本の読み聞かせの会など、パパの集まりがあります。パパであるが故の悩みを大いに語り、先輩パパたちからアドバイスをもらうこともできます。そういう会に参加しているパパたちも決してスーパーマンではなく、上手に手を抜きながら普通に育児しているということを知るだけで、気が楽になります。日本パパ界(?)のオピニオンリーダー的な団体がNPO法人「ファザーリング・ジャパン」です。詳しくは、http://www.fathering.jp/へ。