ちょうど一週間前、おもちゃ美術館で、「育休明けのドタバタを乗り切る夫婦のチームビルディング」というテーマで90分ほどお話しさせてもらった。
その内容をざっくりとまとめておきます。


1 保育園は子育てのコンサル
保育園はしょうがなく子どもを預けるところではない。
プロの育児コンサルが不慣れな子育て夫婦の味方についてくれると考えれば安いもの。

2 仕事に何を求めるのか
ワーキングマザーといっても実態はいろいろ。
自己実現のために仕事をするのか、生活のために仕事をするのか。
バリバリやりたいのか、ほどほどにバランスを取りたいのか。
上司としっかり意識共有をしておかないと、そのミスコミュニケーションが、働きにくさの原因になっていることも。

3 男性の育休よりも大切なこと
妻の職場復帰直後はすべてがドタバタになる。
そこでこそ夫は育休を取るべき。
5年前にできたパパママ育休プラスという制度もそれを狙ってのことだが認知がされていない。
育休は取れないにしても、妻の職場復帰直後の数週間だけでも、夫のほうが仕事量の調整をして、たとえば保育園からの急な呼び出しに対応できたりすれば、妻は助かる。
ただでさえ久しぶりの職場でテンパっているのに、さらに不慣れな保育園の送り迎えや、急な呼び出しに対応することで、仕事と育児の両立をあきらめてしまうママも多い。

4 昭和の主婦は世界遺産
企業戦士&専業主婦というのは昭和の高度成長期における家庭内完全分業制度。
ある種の戦争状態。
結果、日本の専業主婦は、世界でもまれに見るハイレベルな家事のプロになった。
和洋中どんな料理でもおいしくささっとつくれて、裁縫も掃除もプロ級。
そんなの世界でもまれに見る存在。
働きながら同じレベルは無理。
手抜きじゃなくて、昭和の主婦の手が込みすぎていただけ。
そこを目指さないことも、育児・家事・仕事の両立には大切。

5 理想のイクメン像に振り回されない
理想のイクメンなんてどこにもいない。
期待しすぎると葛藤が増える。
世の中のほとんどの対人関係の悲劇は期待しすぎることで起きている。

6 妖怪にご用心
子育てのストレスが貯まると妖怪イクジヅカレに取り憑かれる。
仕事しすぎると妖怪シゴトヅカレに取り憑かれる。
二人の妖怪が出会うと妖怪大戦争に。
そうならないように、うまく妖怪を追い払う方法を夫婦それぞれが講じましょう。
カチンとくるひと言を投げかけてくるのは相手かもしれない。
でも、その火花に引火して、大爆発してしまうほどに火薬をため込んでいたのは自分自身。
こまめに火薬を捨てる努力をするのは、自分の責任。

7 上手な夫婦喧嘩の心得
勝とうとしない。仲直りまでが喧嘩。まとめようとしない。
まとめなくて、本音を言い合えれば、喧嘩をした意味はあったと思うこと。
あとは無意識野歩み寄りで、問題がいつの間にか解消する。

8 上手な夫婦ゲンカのルール
心得を知っていても、喧嘩のゴングが鳴ると忘れてしまう。
そこで覚えておきたいルールを5つ。
・「そもそも君が・・・」は「どうしたら解決する?」に言い換える
・「あのときだって・・・」と言われたら「それは別の話」とかわす
・勝手に土俵を降りない
・「さっきも言ったけど・・・」は言いたいことを言い終わった証拠。喧嘩終了のサイン
・喧嘩のあともあいさつは欠かさない

お役に立てたでしょうかね。
会場はなかなかいい雰囲気でした。