これ以上ない青空。
今日は息子の運動会。

昨日、ママが不満げに言っていた。
「目標はかけっこで3位だってよ」
小学生時代6年間連続徒競走1位、毎年リレーの選手だったというママは、息子がリレーの選手の選考で、補欠に終わったことにすでに不満を感じていた。
「どうして私の子が補欠なの」って感じだろう。

たしかに、息子は背も高いし、足も速い。
どうしてリレーの選手になれなかったのか不思議だ。
状況を聞いてみると、タイムを計るという意味が分かっておらず、隣の子に勝てばいいんだと思っていたらしい。
そしたら、タイムは10秒フラット。
補欠にとどまったということらしい。
アイツらしいなと僕は思う。


ベッドに入った息子に、ママが「本気で走ればゼッタイにいちばんになれるよ」と気合いを入れる。
息子は「だって、○○くんも、○○くんも早いからオレはきっと3番だよ」と言う。
ママは「そんなことない。○○くんよりも○○くんよりも、あなたはほんとはもっと早いはず」と念を込める。
「だって、瞬足とか履いている人たちもいるんだよ」とか、言い訳もはじめた。
(こりゃ、プレッシャー感じてる証拠だ…)
※瞬足とは履くと足が速くなると子どもたちの間でうわさの運動靴。

徒競走の組は、背の順で決められているらしい。
1年生150人以上の中でも大きいほうにはいる息子は男子の最終組で走る。
レベルは確かに高いだろう。
そして、これまで、自信満々で望んだ水泳大会で大敗した過去もある。
「ビリではなく、せめて3位を目指そう」というのが息子の現実的な目標なのだろう。

しかし、ママはいう「あなたがしっかり腕を振って本気で走ればぜったい一等賞になれるから!」。
そこで、パパが口をはさんだ。
「おまえは普段から腕もふれてるし、足も上がってるし、走り方に問題はないから、とにかく横を見ないで、まっすぐ前だけを見て走ればだいじょうぶ」
低学年生に「腕を振る」みたいに技術的なことを突然言うと、そのことだけに意識がいってしまい、走り方がばらばらになってしまうから。(職業柄、そういう取材経験もあるから…)

しかし、心理学的には「横を見ない」という表現は良くないなと、気付いた。
「横を見ないで…」と脳にインプットされた瞬間、ますます横が気になってしまうもの。
そこで、すぐに言い換えた。
「みんながどのくらい速いかを気にして横を見ると、そのぶん遅くなっちゃうから、まっすぐ前だけを見るようにしなさい。自分の前にあるゴールのテープだけを見るんだよ!」

水泳大会の惨敗では、とにかく隣のコースの子どもばかり見ていた。
それでは速く泳げるわけがない。
リレーの選手の選考でも、きっとそうだったに違いない…。



ということで、プログラム5番、一年生の徒競走の開始。
ゴール裏でカメラを構え、息子の順番を待つ。撮影の場所取りで大混雑。
息子の順番に前にいる親御さんたちに「13レースのときだけ、撮らせてもらっていいですか?」と声をかけ、前に行かせてもらう。
(5人ずつ走るんだから、5人ずつ前に行けばいいのに、最初から最後までずっといちばん前に陣取っている人たちは誰なんだ?とも思うが…)


「よーい、どん!」
息子がスタートする。
ちゃんと前を見ている。
………接戦だ!
ゴール!!!!

育児と介護で一石三鳥-ゴール

いちばんに見えたが、微妙なところだ。
息子もゴール後すぐに「何番?」と上級生に聞いている。
そこから先の会話は聞こえない。
祈るような気持ちで、見守ると、1位の旗のところに連れて行かれていた。

いちばんだったんだ!
よかった!

ママも満面の笑みだ。
いっしょの組で走った2着の子はリレーの選手だったらしい。
リレーの選手にも勝てたことで、ママもさらにゴキゲンだ。

レースが終わって、息子に「がんばったね!」と声をかける。
すると、「どうして、ママはあんなに一等賞になって欲しかったんだろうね」とうれしそうに僕に聞く。
…やっぱりプレッシャーだったんだね。。。
プレッシャーをはねのけて、結果を出したのは息子にとっては始めての経験かもね。


夕飯は、近所のファミリー寿司屋さんにいった。
そこで、ビッグサプライズ。
ママのカバンから、「一等賞おめでとう!」と書かれた封筒に包まれて、
息子が欲しがっていた小さなおもちゃのパーツが飛び出した。

がんばったごほうびにおもちゃをプレゼントするなんてことはこれまで僕の専売特許だった。
ママはそういうのは大嫌いで、そういうことをする僕はいつも怒られていたから。
ママはよっぽどうれしかったんだな、一等賞が。

ちょっと待て!
たしかに息子は一等賞だったけど、昨日は幼稚園の運動会で、娘もお遊戯を上手にがんばったよな。
このままじゃ、かわいそうだ。
ということで、僕はすかさず、娘に「おまえも昨日運動会がんばったから、おまえにはパパがプレゼントあげるからね」とフォロー。
お店に来る前にほしがっていたがちゃがちゃを買ってあげる約束をする。
我ながら、ファインプレーだ。

すると、隣の席に同じクラスの仲のいい、やんちゃ坊主の一家がやってきた。
これもうれしいサプライズ。
息子はすかさず、もらったばかりのおもちゃを自慢した。
おもちゃを見せるだけではなくて、ママが手書きで書いてくれた「一等賞おめでとう!」の文字も自慢げに見せていた。
それがいちばんうれしいんだよね。

帰り道、娘はがちゃがちゃで、いちばんほしかったキャラクターを当てて、大喜び。
100点満点の日だね!


連写モードで撮った写真を1枚1枚見ると、同じグループの子どもたちのうち、息子だけが脇目を振らずに真っ直ぐ前だけを見て走っていた。
僕にはそれがうれしかった。

育児と介護で一石三鳥-スタート


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