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尹式八卦掌伝承~日々是練拳~

尹式八卦掌の紹介、練功記。

【指導内容】基本姿勢・走圏・擒拿・兵器・用法など

 

「基本姿勢・走圏・擒拿」を中心に『尹式八卦掌』全般を指導。

 

様々な動作を「体癖」が妨げているため、まず「体癖」を自覚してもらい、それらを修正しながら「基本姿勢」をひたすら練功してもらいました。

 

また「今まで苦手や好き嫌いで避けて来た部分を自覚させ、それらに向き合い改善を促しました。」

 

「自覚しやすい体癖」もあれば、「自覚しにくにい体癖」もあり、焦らず理解を促し少しずつ改善して行きました。

 

「苦手な部分、好き嫌い」も同じく「無意識に避けて来たもの、出来ないと分かって目を逸らして来たものをしっかり自覚させ、向き合ってもらいました。」

 

次に「走圏」

「勢いで歩いたり、体を緊張させてそれらしい形を維持しても何も生まれません。」

「正しい動作、姿勢とは?」が頭と体で理解出来るまでひたすら歩いてもらいました。

 

これらの1人での練功でありがちなのが「相手が存在しない」「自分に都合よく動いてくれる相手」想定をしてしまうこと。

そこで対人練習である「擒拿」を行うことで「体の仕組みを理解させると同時に相手との間合、ポジション、そしてきちんと力が相手に届いているかどうか?」などを確認しました。

 

今までの修行を振り返りながら厳密な練功を積むことにより過不足を知り、今やるべきことに真摯に取り組んで下さい。

 

擒拿を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・転掌・養生転掌・単練・対練・散手・擒拿・炮錘・判官筆・用法など

 

季節外れの暖かさの中、遠方から学習に来られました。

 

空手の指導者であり、古武術やヨガにも造詣が深い彼が『尹式八卦掌』に求めるものはとてもレベルの高いものであり、それに応えるべく厳しく繊細な指導を行いました。

 

彼は「基本にこだわり過ぎる」きらいがあり、それが成長を妨げています。

確かに基本は大切ですが「どう大切であり、どう取り組んで行くべきか?」をしっかり理解していなければ上達を妨げることになりかねません。

 

そのことを「単練・転掌」などの単人練習。

更に「対練」や「散手・擒拿」などの対人練習を通して頭と体で理解してもらい「炮錘」に入りました。

 

久しぶりに行ってもらった「炮錘」は彼の空手そのもの。

空手の応用でよいのならそれで良いですが、「炮錘」は『尹式八卦掌』の理論、技法が詰まった「套路」。

 

自分の体と対話してもらいながら且つ敵の存在を忘れることなく繊細かつ厳しく指導。

 

そうすることで彼の中で何かが合致したのでしょう。

目に見えて動きが変化して行きました。

 

そうなると元々レベルの高い方。

今後は自主練功でも成果が出て来ることでしょう。

 

欲張ることなく、今やるべきことに着実に取り組むことがレベルアップに繋がります。

日々苦練を重ねて下さい。

 

炮錘を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・単練・擒拿・兵器・用法など

 

「基本姿勢」を中心に『尹式八卦掌』の基礎基本部分を徹底指導。

 

単純な動作、姿勢を繰り返すことで「頭を変え、体と対話しながら体を変えて行き『尹式八卦掌』で求められる体、「身法」の理解、体感を促します。

 

そして「兵器」の基礎基本。

「徒手ではかなり腕が立つ人が「兵器」を持った途端に腕が落ちてしまう」のはよくある話です。

そのようなことにならないよう「兵器」も基礎基本から身につけてもらいます。

 

最後に「擒拿」

体の仕組みを理解しながら「身法」で技を掛けれるよう繊細且つ厳しく指導しました。

 

「間違いがあれば正し、やるべきことをやり尽くす。」

そうすれば「新たなもの」が見えて来るはずです。

日々体と対話しながら練功を重ねて下さい。

 

擒拿を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・散手・擒拿・兵器・用法など

 

生徒さんが友人と一緒に学習に来られました。

空手でかなりの実績があり様々な武術も研究されている方でしたので、こちらもそのレベルに見合う技法、練功法、身法などを紹介、指導。

 

また、近々外国におられる師の元に修行に赴くとのことでしたので「武術の普遍的な技法、練功法、身法」も伝え前半の指導を終えました。

 

理解力も体現力も高い方。

外国での修行も頑張って下さい。

 

続いて後半。

彼の「散手」の技術は突出しているものの、基礎基本部分にかなり課題があります。

「術技と言えるほどの技術」を身につけるにはその部分の習得が不可欠であり、彼もそのことを痛感していました。

今回、「白紙になり基本からやり直したい」とのことで、改めて基礎中の基礎である「立つ、歩く、姿勢」を一から指導。

正直、結果が出るまでかなり時間が掛かると思っていましたが、随所に今のままでの経験が生きて短時間で着実に成長を見せてくれました。

 

このチャンスを逃すことなく着実に功夫を積み重ねて下さい。

 

走圏を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・転掌・文剣・走刀・七星干・用法など

 

まずは「基本姿勢」から。

珍しく重心のズレ、それに伴う股関節の緊張があり、どうしたのかと思っていると「筋トレをかなりやった」とのこと。

 

筋トレはやり方によっては良い方向に行くこともありますが、悪影響が出てしまうことも多いので気をつけて下さい。

 

正しい位置に戻ったので「走圏」へ。

「走圏」は「基本姿勢」と比べるとかなりレベルが落ちてしまいます。

歩みの中で「基本姿勢」で掴んだものを表現する努力をして下さい。

 

続いて「転掌」。

まず動作の修正してから「用法」を指導。

その中で「動きの中での形、姿勢」を徹底指導することで頭と体を変えてもらい、前半の指導が終了。

 

後半は「文剣」から。

 前回、指導した「単脚屈伸」の練功法を自主練功で更に工夫して深めており、そこから様々な気づきを得たようです。

 

要するに「「単脚屈伸」は「単脚屈伸」のためだけにやってる訳ではない」ってことです。

これから更に「文剣」の練功にも力が入ることでしょう。

 

続いて「七星干」。

毎回、言っていますが「七星干」は今よりまだまだ高いレベルの心身が求められます。

 

要するに「「七星干」を練功するに見合う心身が身についていなければただ「七星干」と言う名の形を覚えただけで終わってしまうと言うことです。」

要求が高いためすぐに改善、達成は難しいことも多々ありますが、日々練功を重ねて下さい。

 

最後に「走刀」

「大刀の重さに負けないこと。」

「大刀に重心を取られないこと。」

「腕力でなく「身法」で大刀を扱うこと。」など、技法も交えながら理解を促し指導を終了。

 

限られた時間の中で練功を工夫すること。

そして、練功方法を見直すことで練功の質を上げ、レベルアップに繋げて下さい。

 

走刀を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・転掌・炮錘・擒拿・散手・吸化掌・用法・文剣・七星干など

 

遠方から学習に来られました。

まずは雑談を交えながら頭をほぐし、実技の指導。

 

以前は「立ち姿が変わる」ほどの成果が出ていた彼ですが明らかに立ち姿のレベルが落ち、それに伴って動作、姿勢の質も低下しています。

そして動作、姿勢からは「迷い」を感じます。

 

人一倍洞察力、理解力に優れている彼ですが、頭に体がついて行かず「武術の迷宮」に嵌ってしまったようです。

 

また、「基本の大切さを理解して基本重視の練功に取り組む。」

一見正しいように思われがちですが、そこには多くの落とし穴があります。

 例えば「あるレベルでは正しい練功がレベルが変われば正しい練功ではなくなり、かえってレベルを落としてしまう」ことも多々あるのです。

 

真面目で熱心に取り組めば順調に成長して行く。

残念ながら「武術の修行」とはそういうものではありません。

「人生と同じで武術も順風満帆とは行かず良いことも悪いことも起きるのです。」

 

頭を変えてもらい、それらのことへの理解を促しながら新たに先入観のない「七星干」を指導。

 

私の指導して来たことを全て理解されているのはさすがですが、

「頭では理解出来ているはずのことが全く体現出来ていません。」

「武術は体現出来なければ何の意味もない」ことはいつも指導している通りです。

 

これらの部分を埋めるためには何が必要であるか?

実は「成長のヒントも練功の取り組み方も全て『尹式八卦掌』の口訣の中にあるのです。」

 

それらを「転掌・用法」などの実技を通じて改めて指導することで固定観念を壊し、レベルアップへの道筋を伝え指導を終えました。

 

自分の価値観や固定観念を捨て今の自分に必要な練功を理解して取り組むことで迷宮を抜け出し、新たな世界が見えて来るはずです。

焦らず偏らず常に素直な気持ちで練功に取り組んで下さい。

 

転掌を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・養生転掌・炮錘・帯領掌・推托掌・散手・擒拿・吸化掌・用法など

 

久しぶりに学習に来られたため、どのような練功を重ねて来たのか「基本姿勢」から一つ一つ行ってもらい現在の状態をチェック。

 

以前に比べ『尹式八卦掌』に必要な筋力は強化され、柔軟性は養われています。

しかし、彼の意に反し「『尹式八卦掌』の根幹を成す大切なものを犠牲にし、大幅にレベルダウンしていました。」

 

「筋力を強化するために筋力強化に励む。」

「柔軟性をアップするために柔軟動作に励む。」

一見正しい練功と思われるかもしれません。

 

しかし、このような練功を続ける限り「根幹的なレベルアップは不可能」であることを理解しなければ真に『尹式八卦掌』を身につけることは不可能です。

 

「『尹式八卦掌』を身につけるには何が必要で、何のために何をしているのか?」

それらをしっかり理解し、練功することではじめて『尹式八卦掌』が身につくのです。

 

このままでは良い方向に行くはずはありません。

まず頭からしっかり変えてもらい実技の指導に入りました。

 

以前より随分と理解力が上がっており、「素直に間違いを受け入れ修正して行こう」という姿勢が見えたので「走圏・養生転掌・炮錘・帯領掌・推托掌」などの単人練習。

更に「散手・擒拿・用法」などの対人練習で多角的に理解を促して指導を終えました。

 

彼の実戦力はかなりのものであるにも関わらず『尹式八卦掌』の要求を守って動こうとすると途端に動きが悪くなり、力が出なくなっていました。

今回、頭を変え目線が変わることでそれらの課題も改善するキッカケを得たようです。

 

常に素直な心で自分と向き合い、体と対話しながら練功を重ね下さい。

 

吸化掌を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・転掌・対練・散手・吸化掌・用法など

 

残暑の厳しい中、遠方から学習に来られました。

 

まずはしっかり頭を変えてから学習に入ります。

彼程の武歴があれば無意識に様々な影響を受けてしまうからです。

頭が変わったところで実技に入りました。

 

「基本姿勢」を中心に『尹式八卦掌』全般を指導。

彼は空手を始め古武術、更にヨガも深く学ばれており、動きの本質を見取る能力が高く質問のレベルも高い。

当然、指導内容もそれに比例しレベルが高くなりました。

 

頭を変えてから「走圏・転掌・炮錘」などの単人練習、「対練・散手・用法」などの対人練習と進んだことで、まだ思うように体が動かないまでも「課題を自覚し、やるべきことが明確になったようです。」

 

課題を自覚出来れば後は改善すれば良いだけ。

次回の学習に備えて質の高い練功を積み重ねて下さい。

 

吸化掌を指導する王尚智師父