令和3年第4回定例会 一般質問 その6です。

 

<質問>

次に巣鴨の街づくりについて伺います。  コロナ禍において、巣鴨の街並みも大きく変わりました。大型店舗のテナントはコロナ禍での外出自粛などに耐えきれずに撤退し、一時期は空きテナントだらけになった時期もありました。私も、生まれ育った巣鴨の街が壊れていくような感じを受け、いったいどのようにすればよいのかと悩んだ時期もありました。そうした困難な状況において地元の大正大学さんがガモールを新規に2店舗オープンされ、何とか賑わいを取り戻そうと現在も努力されております。商店街と一緒になって、先ほど述べさせていただきました「AR・謎解きイベント」など新たな取り組みも行っております。緊急事態宣言も開けて、ようやく人通りも戻ってまいりました。こうした中で、今まで巣鴨に来たことが無い方々が巣鴨に 来るようになり「お地蔵様はどこ?」など普段、通いなれた方であれば当然のように知っていることを知らない方もいらっしゃいます。また「あのお店はどこ?」など新店舗に入れ替わってしまっていたり、移転により場所がわからない方もいらっしゃいます。こうしたときに、案内所が非常に役に立つばかりではなく、コロナ禍での危機的な状況から少しずつ回復してきている巣鴨の街において案内所は今後も必要不可欠であります。案内所の場所についても、巣鴨の顔となる場所に是非とも移設したいと感じており、今後も継続的に案内所機能が活用され、多くの方が訪れる商店街であるために区の積極的な支援が必要であると 思いますが、お考えをお聞かせください。

<区長答弁>

巣鴨地区の商店街は、国内有数の商店街として、多くの来街者が訪れ、様々なメディアでも取り上げられるなど、商業の街・信仰の街としてお年寄りを中心に若い方々にも親しまれ、まさに「豊島区の商店街の顔」となっております。江戸時代から中山道の休憩所として町並みが作られ、お寺や露店、小さなお店が並ぶ、古き良き日本の風景と文化がある歴史と文化を大切にした人にやさしいおもてなしのまちが巣鴨の商店街であります。しかしながら、最近では他の商店街同様、空き店舗が発生し、そのあとにコンビニエンスストアや大型チェーン店などが入居し、周辺の住民の方々の、日常必要とする店舗・商店街としてはあたりまえの店舗構成でありますが、巣鴨地蔵通りは、信仰の街、古き良きものを活かした特色ある街、この伝統を残していかなければなりませんが、その魅力が失われつつあるのではないかと思います。このような危機に対し、商店街の皆さんが知恵を出し合いながら、日々努力している姿を目の当たりにしております。その労苦に加え、今般の新型コロナウイルス感染症で大きな打撃を受けていることを商店街の皆さんからお聞きし、商人出身の私としては、非常につらい思いをしております。巣鴨地区の観光案内所につきましては、商店街の皆さんのご尽力により、買い物客や観光客の相談、商店街マップの配布や周辺の観光情報の提供、都内交通の案内など、巣鴨地区のみならず、豊島区全体の文化・観光の顔として大きな役割を果たしております。区といたしましては、今後もこの観光案内所の機能拡充に向けて、積極的に商店街の皆さんと協力し、観光案内所の設置場所の移動も含め、無電柱化の第1期工事も終わり、いよいよ本格的な整備に入る段階であり、区としては積極的に財政支援を含め課題解決に取り組んでまいりたいと思います。

 

<質問>

最後に、現在も事業中である巣鴨地蔵通りの無電柱化について伺います。巣鴨地蔵通りの無電柱化は平成27年に調査を開始し、平成27年12月に巣鴨地区に無電柱化プロジェクト推進協議会が発足し、平成31年4月から巣鴨地蔵通り無電柱化第1期の事業が始まりました。それから工事に関しての様々なご意見を区として調整いただき、ようやく本年6月に第1期工事が完了しました。この間の様々な調整については区として、真摯に取り組んでいただき、そのご苦労については、深く感謝申し上げます。無電柱化が完了した区間について、地元の皆様からは、見上げると空が綺麗に見えて、とても良いなどの感想をいただいております。しかし残念ながらコロナ禍により第1期の無電柱化工事完成イベントなどを行うことはできませんでした。 無電柱化事業は防災、安全、景観の3つの基本方針を掲げて事業が進められてまいりました。特に巣鴨地蔵通りはモデル路線であり、工期短縮のために埋め戻しに土ではなく発砲スチロール製のものを埋め戻すことや、変圧器を商店街のアーチに載せるなどの斬新な手法にて取り組んでまいりました。現在は下水道工事が残っており、道路面はかなりでこぼこのままとなっております。この下水道工事完了後に本舗装を行う予定となっておりますが、第3回定例会での高野区長の招集挨拶において「豊島区を代表する歴史のある商店街にふさわしい、旧中山道の佇まいを彷彿とさせるような、魅力と賑わいのある街並みを目指してまいります」との発言をいただきました。地元の方々は、どのような舗装になるのか、大いに期待しております。私も巣鴨地蔵通り商店街の理事でもあり、長い間の工事で商店の皆様方のご苦労もありましたので、豊島区を代表する、いや東京都を代表するような、素晴らしい街並みにしていただきたいと思っております。そこでお伺いいたします。現時点でお話しできる限りでも結構ですが、巣鴨地蔵通りの本舗装については、どのようなものにしていかれるのか、高野区長のお考えをお聞かせください。  合わせて、無電柱化の第2期工区についての進捗ならびに今後の予定についてお示しください。

 

<区長答弁>

真性寺から高岩寺までの第1工区は、令和元年から無電柱化の工事に着手し、本年6月に完了いたしました。当初の計画では、この後、舗装の仮復旧工事を行い、全区間の無電柱化工事が完了した後に、改めて道路の本整備を行う予定にしていました。しかしながら、仮復旧の期間が長く、安全面や景観に大きな課題が残るため、当初の計画を変更して、無電柱化工事が完了する区間ごとに、道路の本整備を行うことといたしました。整備にあたっては、招集あいさつでも述べたように「旧中山道の佇まいを彷彿とさせるような巣鴨地蔵通りに相応しい、全面に天然石を敷き詰めた、本格的、最高級な参道をイメージした整備を行ってまいりたいと思います。また、12月初めに、高岩寺の一室をお借りして、地冗の方々からご意見をいただき、工事についての詳細な説明をする予定となっております。無電柱化と併せて、魅力ある道路空間を創出、今まで、の魅力と賑わいのある街並みを目指し、地域の価値をさらに高め、そして、街の活性化につなげてまいります。この参道整備により巣鴨地蔵通りの再生のきっかけになればとの思いで出来る限りの協力をしてまいりたいと思います。工事は令和4年10月に着手し、令和5年度末の完成を予定しております。第2工区では、現在、ガス管の撤去など、電線共同溝を設置するための先行工事を行っています。令和6年度より電線共同溝の工事に入り、道路の本整備と併せて約5年をかけて整備する計画です。その後、最終の第3工区の工事に着手していく予定です。大変な長期間の工事となりますので、地元の皆様のご協力をいただきながら、そして、出来る限り工期の短縮に努めながら事業を進めてまいります。