SAMAR @渋谷区 〜「淡麗塩ラーメン」 | としくんの「ぶらぶラーメン日記」

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SAMAR
渋谷区(恵比寿)

 
【メニュー】淡麗塩ラーメン
【価格】850円

[訪問時期] 2021年1月上旬(平日) 昼
[注文方法] 口頭注文、後会計
[スープ] 豚鶏+魚介/清湯
[味] 塩
[麺] 中細麺(140g位)
[トッピング] チャーシュー(ポルケッタ)、ルッコラ、茎わかめのナムル、スプラウト、(別)タブナード
[卓上] なし



オンリーワンに惹かれて、恵比寿「サカナバル」の二毛作新店へ。
初めて入るエリアだが、なるほど、皆さんが坂道のことを書くのが良く分かった。
お洒落で女性受けしそうなイタリアンバルに、「サマル拉麺」の大きな白シートが掲げられている。


開店直後で先客1名。
検温と手指消毒を済ませ、2席ずつ仕切られて快適そうなカウンターの端っこに収まる。



この時点では未レポだった「白しょうゆ」にすべきか迷った末、出汁のイメージと合いそうな塩を選択。
男性スタッフが3名フロントに出ているが、厨房奥でラーメンを作っているのは女性だった。



■ スープ
ひと口目にツンと来るのはハーブの香り。
余り得意ではないのだが気になり続けるほどでもなく、直ぐに複雑な旨味が混然と覆い被さる。
生ハム出汁をベースに、鰹、イワシ、豚挽肉、手羽先、ポルチーニ茸、香味野菜だとか。
生ハム主体の出汁はある意味イメージ通りで、このじんわり広がる柔らかな旨味には、ある程度キリッとした塩が合っている。
ラーメンスープっぽさは余り感じず、例えるならポトフみたいな煮込み料理にハーブを効かせたような感覚。
お店が「比類なき無化調ラーメン」と豪語する通り、確かに独創的だし美味しい。



■ 麺
東京中華の老舗「希須林」監修の中細ストレート。
やや加水を抑え、デュアルセモリナ粉をブレンドした、歯応えと歯切れの良さが特徴。
ちょっとパスタライクな食感と香りが、洋風スープにフィットしている。



■ トッピング
トッピングもかなりイタリアンに振っている。
2枚の大きな豚バラロールは、ローズマリーや実山椒の風味を移したポルケッタ。
イタリア風のローストポークで、脂のコクや香りが徐々にスープに落ちていく仕掛けだ。


葉物は野生のルッコラにスプラウトが混ざり、独特の円やかな香ばしさ。
ネバネバ食感の茎わかめは、ゴマ油でナムルにしてある。


別添えのタプナードは、オリーブ、ケッパー、アンチョビ、実山椒を和えたものらしい。
少しずつスープに入れていくと、オリーブの独特な風味とケッパーの酸味が、塩スープに未体験の反応を引き起こす。
各々への手間のかけ方も感心するが、良くぞこれだけ香りを重ねて、調和を損ねないものだ。
ハーブ系が得意ではない私でも、ぎりぎりストライクゾーン。


■ 感想など
ハーブが香る洋風スープをベースに、香りと味わいの変化を楽しむ一杯。 
終盤には別物に変わっているようで、如何にもイタリアンらしい足し算の風味重ねに感じた。
唯一無二の創作なのだが、これがラーメンとして確り成立しているのは、ラーメンの懐の深さかな。
洋モノ、オンリーワン好きな方には、ぜひお勧めしたい。

ご馳走様でした。