新宿区（曙橋）
【注文】油そば
【価格】 700円
[訪問時期] 2017年2月下旬（平日） 夜
[注文方法] 券売機にて
[タレ] 鶏油＋甘酢醬油ダレ
[麺] 手揉み中太麺（220g）
[具] 刻みチャーシュー、メンマ、刻み葱2種
夜営業の最終日ということで突撃。
例によって「安兵衛」で麺友さんと合流し、アイドリングを済ませてから閉店間際に訪問。
この「安兵衛」ともしばらくお別れかな。。。
今晩は彼の美女も厨房内でヘルプしており、三嶋店主も余裕のオペレーションに見える。
未食の油そばor背油煮干で迷った挙句、前者を食べることにした。
腹十五分目の方がもう一度アイドリングすると言うので、お付き合いしているところに登場となる。
■ 具
刻みチャーシュー、メンマ、刻み葱2種。
こう書くと極めてシンプルに映るが、これが質量共にハンパナイ。
オーブンで仕上げられた肩ロースのチャーシューが、厚切りにされ山と盛られている。
混ぜて食べやすい配慮と、極上の肉感をたっぷり味わってもらうことを見事に両立。
ロースト香が漂う旨味の凝縮が堪らない。
コリコリで薄甘な太メンマ、風味豊かな2種の葱、サービスしていただいた味玉も、どれも確りと存在感がある。
■ 麺と醬油ダレ
麺は自家製の幅広ボコピロタイプ。
多加水中太麺を丹念に手揉みして、平打ちのような形状に潰していく。
毎度書くようだが、舌をくすぐるような感触と、硬軟が混在するランダム食感が楽しくて仕方ない。
もちろん風味も飛び切り豊かなのだから、言うこと無しだ。
麺量は220gと伺った。
予め麺に良く絡められた醬油ダレ。
工程を拝見すると、天草大王の鶏油をレードルで3杯？、醬油カエシを1杯注ぎ、そこに茹で上がりの麺を投下。
一味系唐辛子と甘酢をかけてから入念に麺と混ぜ合わせていく。
これを見ても、文字通り「油」が主役であることが良く分かる。
■ 実食
湧き立つような強い鶏風味の支配の中で、甘酢と相俟った醬油は穏やかに輪郭を整える役目。
僅かなピリ辛がそれをシャープに引き締める。
この穏やかな味わいの間隙を縫うように、麺の風味が口内に溢れていく。
天草大王の鶏油と麺のダブル主演に、食べ手は魅了されるばかりだ。
それを極上チャーシューの旨味やメンマの食感、2種の刻み葱の心地好い苦味が支えるのだから、何と豪華なキャスティングだろうか。
欲と妄想を申し上げれば、だが。。。
やや甘の醬油タレ味に、後半少し変化が有っても良いかなと感じた。
あと100円プラスでも差し支えないので、少量の醬油スープでも付いてきたら、間違いなく満足感が跳ね上がるだろう。
■ 感想など
700円でこのスペック、このレベルの油そばとは、東十条の名店も真っ青だ。
妄想したように、800円で醬油の割りスープが付いてラーメン風にフィニッシュ！などと夢のような話が実現すれば、日本を代表する油そばのひとつになるだろう。
次回はレギュラーで唯一未食で残ってしまった「背油煮干」を狙いたい。
気になるのは、その「背油煮干」が店外掲示のメニューから外れていたこと。
何かのきっかけでメニュー落ちしないことを祈るばかりだ。
ご馳走さまでした。
