麺屋 烈
越谷市
【注文】 背脂煮干そば
【価格】 750円
[訪問時期] 2017年1月下旬(休日) 昼
[注文方法] 券売機にて
[出汁] 煮干/清湯 +背脂
[味] 醬油
[麺] 細麺(150g位)
[具] チャーシュー、海苔、刻み葱
★常時提供されているメニューではありません。
「寺カフェ 中華そば水加美」からの連食です。
続いて越谷の未訪店へ。
このエリアに珍しい本格的な煮干専門店で、しかも自家製麺との拘りが気になっていたお店。
開店時間直後で駐車スペースが心配だったが、運よく店前2台分のひとつが空いていた。
諸兄に評判の「煮干そば極」を食べるつもりで来たが、券売機に貼られた「本日限定 背脂煮干そば」の文字にあっけなく転向。
2軒目なので、濃厚ドロ煮干よりは優しめなイメージに惹かれたせいもある。
この時点ではあっさり煮干清湯ベースの燕三条系インスパを想像していたのだが、やがて登場した一杯を見て、我が目を疑った。
■ スープ
少なめのスープに麺が露出するビジュアルは、煮干専門店ならでは。
凶暴そうなセメント色に一瞬身構えるが、レンゲで掬ってみると表層の鱗粉の下はシャバ系清湯。
大粒の背脂が片側にまとめて載せられているのは、ピュアなニボスープとの対比を楽しませる配慮だろうか。
清湯とは言えニボ感はそこそこ強烈で、苦味全開、エグミ寸止め、塩気も強いが、それ以上に溢れるピュアな旨味。
おそらく油を含めて煮干100%か、仮に動物系が入っていても極々少量程度だろう。
飲み始めたら止められないマニア仕様だが、血圧や尿酸値には響きそうだ(笑)
途中から混ぜる背脂の甘味が、オアシスのように思えるのが不思議だった。
■ 麺
ファサードにガラス張りの製麺室を配置して、「こだわりの自家製麺」であることを強調している。
そこで打たれた細ストレート麺は、ザクパツ食感の低加水タイプ。
強い煮干にしっかり対峙する歯応えと風味は、確かに「こだわり」と思わせるものだ。
麺量は150g程度だろうか。
■ 具
チャーシュー、海苔、刻み葱とシンプル。
セメント色のスープに眩しいばかりに映える、レアピンクのチャーシュー。
大ぶり肉厚なボリューム感、しっとり軟らかな食感、凝縮された旨味、いずれも納得の逸品だ。
薬味は刻み葱でも悪くはないが、このスープにはやはり玉ねぎが合いそう。
■ 感想など
スープは少し残して終了。
以前なら諸手を挙げての大満足だったタイプだが、強めの塩気にはやや腰が引けた。
今まで抱いていた「背脂煮干」のイメージを大きく覆す一杯。
燕三条系のインスパならいざ知らず、これだけオリジナリティに富んだマニア仕様メニューを、サラッと「背脂煮干そば」とリリースしてしまうのが驚きだ。
煮干専門店としての自負や、目指すアイデンティティが明確に伝わって来た。
ご馳走さまでした。