思い立って話題のレーシック治療を受けてみることにした。
ただ急にというワケではなく『ようやく時期が熟したので』という方が正しい。
両親が極度の近眼、しかも家が薄暗いボロ家だったこともあったのか、
小学校中学年辺りから急激に衰えた視力は、あっという間に視力0.1を割った。
『メガネをかけている子供は真面目で学業優秀な優等生』というステレオタイプな
見方が一般的で、まだクラスにもほとんどいなかった時代の話だ。
そのビジュアルの期待を裏切る自らの素養とのギャップは、長い間自分の枷となった。
この不自由は精神面は勿論、当然肉体面にも多大なる影を落とすことtなった。
中学の水泳部ではプールでのターンのタイミングが目視できずアタマを打ち、
高校の空手部においてはアバウトな相手を殴る蹴る(コレは逆に良かったが)、
しかも真面目そうな風体から異性からはまったく声がかからない、という
不遇の時を過ごすこととなってしまった。
しかし人生とは漫画のようだ。
大学入学の際に、当時やっと値が下がってきたコンタクトレンズに変えてからというもの、
キャンパスライフは一変した。
異性からは頻繁に声がかかるようになり、いつの間にかドコの場に行っても
初めての集まりに顔を出しても、メインで祭り立てられる目立つ存在になっていた。
自信がついたオレは、様々なことに前向きに積極的になっていった。
人呼んで『大学デビュー』と言われる所以である。
まだ『連続装用』などという高機能商品が発売されていなかった時代に
酔っ払って女の家にしけこみ、朝痛みで目が開けられないという悲劇を繰り返しても、
コンタクトレンズを手放すことは決してなかった。
またムサイ眼鏡面(当社比)を衆人の目に晒すこともしてこなかった。
オレにとってコンタクトレンズは、自分の自信を保つ透明の盾だったのだ。
==長くなりそうなので以下 次回==