舞台『本能寺オテロ』



全九公演

 

無事に終演する事ができました!!!




 



ご来場くださった皆様

 

心より、


ありがとうございました!!!

 

 

 

 



 

お正月明け、新年一発目の舞台。

 

 

シェイクスピアの悲劇 「オセロ」と、日本史の中でも有名なお話「本能寺の変」を掛け合わせたような物語。

 

 

作品自体はお正月とは関係ないのですが、やはり、和物で和楽器の音楽が入ると正月気分を味わえたように感じました。

 

 

僕には今年もお正月を感じるものが何も無かったので、座組の皆さんと、そしてご観劇下さった皆様とこの作品を共にする事ができてとても幸せでした。

 

 

そして連日のように満席。これもまた幸せで幸先の良い年明けの作品となりました。

 

 

作品は悲劇でしたが、その分、ご覧になられた皆様には幸せになって欲しいなと願うばかりです。

 

 

 

 

 

この舞台のお話を頂いた時、台本を読んで

 

「面白い!」と思って受けさせて頂きました。

 

 

 

毎日劇場で感じるお客様からの反応から、間違ってなかったなぁと思っています。

 

この作品を選んで良かった。

 

 

 

座組の皆さんも、初めましての方が多かったのですが、僕はそういう現場の方が好きです。

 


稽古場では少ししか皆さんとお話しする事ができなかったのですが、劇場に入ってからはみんなワイワイ楽しくて、居心地の良い座組となっていました。

 


カーテンコールは特にみんな個性が爆発していましたねw 本編で溜め込んだものを一気に出したのかもしれませんねw

 

 

お芝居もみんなそれぞれ素敵で、また共演したい方々ばかりです。

 

 

 

 

 

 

 

ご覧くださった皆さんは、誰に感情移入しましたか?どのキャラクターが好きだったかな?

 

 

結構男女によって差が出ると思います。

 

 

感情移入しやすいキャラクターは男女問わず、元明&竜子あたりで

 

 

男性なら、光秀や利光、煕子あたりが好きなんじゃないかなと。

 

 

女性なら信長やお濃、元明&竜子、煕子かなぁとか。

 

 

僕は結構ねねが好きですw とても真っ直ぐなので、いいですよね。

 

 

キャラクターそれぞれがとても素敵で、キャストそれぞれが本当に魅力的に演じられていたなぁと改めて思います。

 

 

願わくば、客席で観たかったw

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し自分の演じた役の事を書きます。

 

今作で僕は、明智光秀役を演じました。



まず台詞がむずいw シェイクスピア節とかでは全然ないんですが、歴史言葉というんですかね、なかなかいつでも噛んでしまうような言い回し。

 

 

稽古期間は何回練習してもなかなか台詞が完璧にならず、わっしょ〜いってなってました。

 

 

けどまあひたすら体に叩き込むように擦り込むように練習していくうちに徐々に体に染み込んでいきました。

 

 

実は本番中、頭が真っ白になってる瞬間がちょいちょいあって、これは不思議な感覚なのですが、意識ぶっ飛んでるのに口は回ってるんですよ。

 

 

俺舞台上で気絶してるんです。舞台上で気絶しながら立ってる役者はあまりいないと思うので俺レアポケモンです。

 

 

結論=気絶しても台詞言えるくらい稽古すれば良い。

 

 

 

 

 

 

 

今作では光秀は悪役という立ち位置だったかもしれませんが、

 

悪役を演じるつもりもなければ、悪い表情や怪しい空気を出すつもりもありませんでした。

 

お客様からすれば光秀が謀を企て、それによって様々な人間模様が流れてゆくというのが全て伝わるので

 

 

僕は自身の中にある光秀としての心をしっかりと作る事だけを意識しました。

 

 

 

妻の煕子と、そして家臣達と、

 

この日に至るまでの苦楽の日々が役作りの核でした。

 

あとはこの時代にはとても大きな問題である「面目」というものですかね。

 

 

秀吉の言葉が刺さるんですよ

 

「光秀!智略だけじゃどうにもならんぞ。人ったらして酒ったらしてなんぼじゃ」

 

 

 

 

分かるんですよね、なんか。

 

 

これ言われたときの光秀の心情が。

 

 

僕は秀吉タイプじゃなくて、光秀タイプなんですよ。

 

 

一生懸命努力はするんだけど、それがなかなか報われなくて

 

 

人たらしがうまい人間がどんどん上に行くのを横目に見るんです。

 

ちょっと心が歪むのが分かるし

 

 

そこに光秀の家臣や妻を思う心根の優しさが、逆に憎悪に変わったりするんですよね。

 

 

単に敵役悪役というのでなく、そういった渦巻いたものがお客様にも伝わっていれば嬉しいなと思っています。

 

 

 

そして結局、沢山の人を不幸にしてしまう上に、自分にとって一番大切だった煕子も失ってしまいますし、まさにトラジェディ。


お芝居で良かったねー。

 

 

 

 

 

 

ちょっといい話を見つけたので、これを最後に

 

 

ーーーー

 

明智光秀と熙子は幼い頃から顔なじみであったそうです。

 

NHK大河ドラマ「麒麟が来る」では、2人は幼いときに結婚の約束をして、成人した2人がその約束を覚えていたという、心温まる逸話が描かれていました。

 

しかし、この結婚には見逃せない逸話がもうひとつあります。

 

実は明智熙子は結婚前、「天然痘」(てんねんとう)という病に罹ってしまったのです。天然痘とは、天然痘ウイルスによる伝染病。高熱が出て、全身に発疹が生じて膿疱化し、死亡率がとても高い恐ろしい病気です。死に至らない場合でも、全身に醜い痘痕(あばた:膿疱の跡)が残るのが特徴でした。熙子は一命を取りとめたものの、左頬に痘痕が残ってしまったのです。明智家から熙子に縁談が来たときに、熙子はその痘痕を恥じ、明智家には妹の「芳子」を嫁がせて欲しいと両親に懇願します。両親も明智家との縁談をなくしたくないと考え、芳子を嫁がせることにしたのです。しかし、明智光秀は「人の容貌はすぐに変わるけれど、心の美しさは変わらない」と、芳子ではなく熙子を妻に選びます。熙子はとても感動し、嫁ぐ決心をしたのです。明智光秀がそう思うほど、熙子は以前から心が美しい女性であったことが分かります。

 

ーーーー

 

容姿の美しさは人を惹きつけますが


もっと大切なものを持つように、そして人を見る時もそうでありたいなと光秀から学ばせてもらえます。







舞台『本能寺オテロ』




ご観劇下さった皆様


応援して下さった皆様


キャスト、スタッフの皆様


本当にありがとうございました!!!



ボチボチ締めますが、もう少しだけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

久しぶりに小劇場でお芝居をして。

 

正直、楽しかったです。

 

長い間応援して下さっている皆様はきっと

 

「懐かしいなぁ」

 

という感覚もあったかもしれません。

 

そういうのもなんか嬉しかった。

 

 

 

 

 

願わくば

 

2022年、あと一本でいいから

 

濃い芝居と巡り合いたい。

 

今決まっているものでもそういうものはありますが

 

もうあと一本。

 

劇場の大小は問いません、ノーギャラでも。

 

と思うくらいに。

 

 

 

 

 

 

きっと俺今芝居盛りだと思う。

 

 

 

渋い芝居をするにはまだ年輪が足らず

 

若い芝居をするには歳を重ねすぎた。

 

 

 

すごい中途半端。

 

なのに何でそう思うのか。

 

 

 

 

まだまだ守りに入ってない。いつでも大失態をさらしてやるぞという気概はあるし

 

かと言って、「若輩者ですから」と許してももらえない。できて当たり前。

 

 

 

 

 

すっごい中途半端だけど、

 

 

楽しいね。

 

 

今だからできる芝居がある。

 

 

幅広く、できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかして、こればかりはご縁ですから。

 

だからこそ、素敵な作品と出会えると

 

とても嬉しいのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長くなりましたが、

 

2022年、これが芝居はじめです。

 

 

今年も、田中稔彦をよろしくお願い致します!