さて、お久しぶりです
 
今日は、昨日から調査・作成していた集大成を披露したいと思う📚
 
そう、今回は前回までの続き、人間の超能力についての第3弾いってみたいと思います
 
 
やはり、超能力関連で気になることといえば、「予知」だろう
 
 
予知───
未来の事象について、経験や予測計算以外の方法を用いて、起こる前に知ること
 
現在のことではなく、未来を知る能力
さらに無意識のうちにこういった能力が働くことを「予感」という
この能力、人ならスゴい能力だが、以前にも話したように動物だと普通に備わっていたりする
 
たとえば、渡り鳥
 
渡り鳥が、方向を知る方法は、現在科学でもいまだ解明されておらず、遥か昔から、渡り鳥は方向を間違えることなく大陸を渡ってきた
彼らは、太陽や星の位置関係を見ながら方向を決めるだけでなく『地磁気』を読んで方向を知ることができるのではないかといわれており、『地震の前に渡り鳥が減少する』などとの現象が見られるのもこのためではないのだろうか、と推測されている
また、人間には感じることができない、低周波音や気圧などを渡り鳥は感知できるのではないか、ともいわれている能力だ
 
その能力、もし我々人間が持っているとしたなら、それは超能力と言われる
そういった特殊能力は、にわかには信じがたいが超心理学においては、おおよそ実証され、ほぼ解明されているという
 
 
ここに予知とは、未来透視なのではないのか?という説がある
例えば、「すでに封筒に入ってるものが何かを当てる」という実験、これは「透視実験」となる
しかし、「これから封筒にいれるものが何か当てる」という要素を加えると、これは「予知実験」となるのだ
 
そこで、浮上してくるのが、先程述べた「予知=未来透視」説
予知というのは、実は未来を透視しているのと同じということなのだ
 
 
1945年、イギリスの超心理学者ウェイトリー・キャリントンが、遠隔地の被験者から、10日間、辞書から無作為に選んだ単語を当ててもらうという実験をおこなった
結果は、当日に選び出した単語が当たることもあり、さらに昨日、または明日の隣接日の単語が当たる場合もあったという
これまでに行われた透視実験の中で、過去にその場所にあった建物が見えたり、逆に将来その場所に建てられるものが見えた事例も報告されている
つまり、予知とは、未来透視であると同時に、過去透視であるともいえるのではないだろうか
 
さて、次に少し予感の話をしたいと思う
「予知=未来透視」が実証されたとしても、それは限られた能力者のみが発揮できる能力だろう
しかし、予感になると、我々一般人でも日常の中で能力を発揮することがあるという
 
アメリカの超心理学者ディーン・ラディンの実験を見てみよう
この実験は、被験者の指先に生理測定器をつけ、牙をむいた野獣や裸体などの「刺激的な画像」と、ウサギや自然などの「平穏な画像」の2つをランダムに見せることで、心理的な興奮度を測るという実験だ
なお、画像の表示はゆっくりと映し出され、ゆっくりと消えていき、次に表示される間には3秒間のブランクが設けられる
 
当然、「刺激的な画像」が映し出されたときの被験者の興奮度は上がる
しかし、実験を繰り返す度にそのタイミングは画像が映し出される直前、何も表示されていないブランク画面の状態でもすでに興奮度が上がる、ということがこの実験で確認された
この結果に超心理学界では、「知るはずのない未来について、意識するよりも先に身体が恐怖・興奮を察知し、準備体勢を整えた」とした
しかし、この結果にアムステルダム大学のディック・ビールマンは、「平穏な画像の次は、刺激的な画像が映し出されるのでは?」という期待が働くため、そのような結果になったのでは?と真っ向から対立した
これは、俗に言う「ギャンブラーの誤り」といわれるものだ
 
ギャンブラーの誤り───
ある出来事について、それが起こる確率は決まっているにも関わらず、その前後の出来事の影響をうけ、確率が変化することを期待してしまうという根拠のない思い込み
例えば、コインを投げたときに表裏が出る確率は、何度繰り返しても1/2だが、表が3回続くと、次は裏が出ると思ってしまう思い込みなどを指す
 
この実験からすると、予知は予感という「無意識の感知」の形で捉えると効果が高いといえるが、その一方、予感の実証は「無意識の期待」がくわわるため、厳密には、予感が働いたわけではないので、実証しにくいことがわかる
 
 
予知・予感と同じような現象に「予知夢」がある
──たまたまつけたテレビで芸能人Aが出演していて、ハッとする
なぜなら、昨日の夢に芸能人Aが出てくる夢を見たからだ
ついに予知夢の能力に目覚めたのか!と捉えられる事例だが、この現象についても心理学者リチャード・ワイズマンが「統計学上の確率」の問題と「夢の無意識の改ざん」で説明を可能としている
 
 
まずは、確率の問題を説明しよう
ある出来事が起こる可能性というのは、その母体が多ければ多いほど、起こる可能性は高くなる
どういうことかといえば、「必ず100万に1人当たる宝くじ」があるとする
これを100人しか買わなければ、100万分の100の確率となり、当たる確率は低いだろう
ところが、100万人買ったとする
この場合、誰かが必ず当たることだろう
つまり、これを先述した夢に例えると、
「芸能人Aの夢を前日に見る確率は、自分のみで考えると非常に低い確率だが、こと芸能人Aを知る全ての人を対象と考えると、決して低い確率ではない」ことが説明できる
さらに夢は無意識のうちに、取捨選択がなされ、記憶が書き換えられることがわかっている
 
 
我々は、一晩に平均4つの夢を見るという
起きたあとは、その中から印象的なことを覚えているのみだが、起床後に触れた何らかのヒントに誘発されて、夢の部分が断片的に、しかも誇張されて蘇ることがあるというのだ
つまり、芸能人Aの夢を見たのは、昨日だったかもしれないし、実は1ヶ月前に見たものだったのかもしれない
もしかしたら、見たように思っていただけなのかもしれない
そんな時に、たまたま見たテレビに芸能人Aが映っていたので、なんとなく予知夢として見たのでは?と思ってしまっただけにすぎないということだ
 
 
さて、いよいよクライマックスは「虫の知らせ」について、検証してみよう
 
 
虫の知らせ───
人間の体内に住むと言われる虫がその人にもたらす知らせのこと
第六感や霊感による予知能力に近い現象
 
長く会ってない人や、滅多に見ない夢で知らされる突然の訃報
こうした不思議な出来事を古人は「人間の身体の中に住む虫の知らせ」と考えた
 
ここで、一生に一度だけ夢に出てきた人物が翌日に偶然死亡する確率をはじき出してみよう
──まず、親族や知人、有名人らを100人と見積もり、その人の夢を50年に一度だけ見るとし、さらにその人物が50年間のうちに死亡する確率を50%と仮定したとき、下記のような計算式を弾き出すことができる
 
 
以上の結果から
夢に出てきてその人が亡くなる確率は約0.000015%
そこから基づき、向こう50年の間、そういった体験をする人は、1000人中2.7人いるわけで、1日あたり日本のどこかで12件は偶然の「虫の知らせ」が起こる
さらに1年間だと、日本全国で4384件の偶然の「虫の知らせ」が起こっていることになる
 
注:事象Cで誰にも起こらない確率を1から引いて計算
50年間一度も夢を見ない確率を1から引いて計算している
 
すなわち、怪奇現象でもなんでもなく、虫の知らせはただの偶然が誘発したものであり、もしテレビなどの「夢に出た知人が亡くなった」という「虫の知らせ」特集を組むならば10人ほど集めれば、番組として成り立つだろう
つまり、この一年間でただの偶然を怪奇現象と錯覚した人物4000人のうち、10人集めれば、それだけで不思議な怪奇現象のバラエティー番組が出来上がってしまうというわけだ
 
 
さらにこういう考え方もできる
経済学の「限定合理性」だ
 
限定合理性───
ノーベル経済学賞のハーバート・サイモンの概念で、「人は複数の選択肢があるとき、必ずしも最適な選択をするわけではなく、個人の判断能力の限界や時間的限界など、限られた範囲のなかで最適と考えられる選択をする」直感的判断のメカニズム
 
 
これは、経済学の視点で解釈したものだが、同じように「虫の知らせ」も認知能力の直感的判断による錯覚という形で解釈可能ではないのか
先述したように、睡眠の研究で一晩に夢は平均して4回見るとされているが、目覚めたときにはほとんど覚えていないことが多い
しかし、夢の内容は完全に消え去ったわけではなく、断片的に脳の記憶に留まっている
それが、あることをきっかけ(「虫の知らせ」を例にとった場合、知人の死、墓標や死亡現場を見たり思い出したときなど)に事実と関連した情報を無意識に張り合わせてしまうことがある
結果、自分の夢とその人の死が関連付いているかのような錯覚を起こす
以前、紹介した「思考の錯覚」だ
 
「霊的現象の科学的証明」
 
 
もちろん、直感が引き起こす錯覚や統計学による結果だけを捉えて全ての「虫の知らせ」が解明できたわけではない
こういった解釈が当てはまらない「本物の虫の知らせ」もあるわけで、そういったものが本当はどうなのか?という研究が日々行われている
 
日本では、311を予言したと言われる俳優小林朝夫も予言で注目されていたが、これはいつも地震がくると言っていれば、いずれは当たるという理論に当てはまるし、後に警察に逮捕されてしまうが、自分のことは予言できないのだろうか?と思ってしまう
ほかには、ブラジル人のジュセリーノが睡眠中に予言するというものだが、よくある睡眠障害と同じ症状であり、彼の見た夢はすべて第三者の機関に保管されているという
しかし、この数が20000件を超えるというとてつもない数だ
流石にこれだけあれば、貯蔵されているどれかの夢を探しだしてきて、いつか実際に起こった出来事に無理矢理こじつければ、強引に当たったとも言えるだろう
 
予知や予言は確かにあるかもしれないが、自称予言者の言葉や予言にはいつも曖昧な表現が多く、後々当てはめやすく、どんな解釈でもできるように創られているものだ
ようするに解釈の問題というわけだ
 
超能力…
それは、あるかもしれないが、実在しないのが事実
あれば、面白いが誰一人として超能力者がいないのも事実
それは、ジェイムズ・ランディのサイキック・チャレンジを見れば、一目瞭然だろう
 
 
しかし、この世の中、未だ解明されていない謎は多い
世に出てくる超能力者はすべて偽物といっていいだろう
本来の超能力者は、世に公表してはならない存在のため、その者たちは、遥か山奥などの人の目につかない場所で、ひっそりと暮らし、そしてそういった能力を悪しきことに使わぬよう守っているのかもしれない
 
 

 
【参考資料】
第43回日本超心理学会大会 予知・予感研究の新しい手法 : ベムの研究より
ジェイムズ・ランディ サイキック・チャレンジ
宝島社・超常現象の正体
宝島社・超常現象のつくり方
 
 
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