九月になりました。
何だかビックリです。先ず今年が残り四ヶ月というのも驚きです。それでも時間の経過の早さにはもう慣れていたつもりです。それより、昨日と何も変わらない、変わってないと思っていた今日の間に僕には気付けなかった小さな変化があり、それが何時の間にか積み重なって、今の自分の場所や環境を作っているなあと最近実感し、今からでもしっかり今を、この瞬間を生きらねばなどと感じております。
このブログをたまたまみて頂いてる皆さん、いかがお過ごしですか?
今年に入ってから特に、沢山の出来事の渦の中で、勝手にそれを背負い込んで心を何処に忘れていた気がしていたのですが、今夜は少し時間があったからか、自分の心に一番刻まれた父の言葉がファっと浮かんできました。
「かわいいなあっち思うてのう…」
そう、あの晩間違いなく父はそう言ったのです。
現在、父は仕事を引退し、母親と二人でひっそり、本当にひっそり暮らしています。
一日の仕事は母親に煙たがれながら勝手に朝5時くらいから始める家の掃除と畑仕事と犬の散歩です。楽しみはすっかり量が減った晩酌と時々遊びにくる弟の子供、つまり孫と過ごす時間です。僕も結婚してから頻繁に嫁と一緒に帰る事があるので、それも楽しみにしてくれてるようです。
その日も僕たちが実家に帰り、普通に酒を飲みなが話してました。最近耳が遠くなってきた父は、都合の悪い事は聞こえなくなります。母はそれをいい事に言いたい放題です。昔は父に泣かされていた母もたくましくなりすっかりパワーバランスが変わってしまいました。見兼ねた僕が「あんまり、嫁の前でそんなん言いよったらあんたの息子も何時か嫁にそう言われるようになるよ。」と言うと、今度は母が耳が聞こえなくなりました。
しれーと母が自分の部屋に引っ込むと聞いてもないのに父が喋り始めました。
「お母さんと結婚する前、よう昼休みは仕事を抜け出して大濠公園にいきよったんよ。そん時は冬の寒い日やったけど、お母さんがアイスクリームが食べたいちゅうての。ブランコに乗って寒い中、アイスクリームを食べ始めたんよ。その姿みたら、なんか、かわいいなあっち思うてのう。結婚してしもうたバイ。」
父は母を愛した瞬間を今も覚えている。そして、その思いは心のそこの深いところで、日頃はみえない、気づかない深いところにひっそりと50年ぐらい生き続けている。
だから、年老いた二人は今もこうしているんだなあ…そう思いました。
今、部屋のソファーでは昔の仕事の先輩たちと飲んでベロベロに酔っ払って帰ってきた嫁がアクエリアス片手にヨダレを垂らして寝ています。あの時の父の感情が正確にはわからないけど、とりあえずベッドに寝かせ、ため息付きですがつぶやいてみました。
「なんか、かわいいなあっち思うてのう」
50年後の二人に届け。
iPhoneからの投稿
何だかビックリです。先ず今年が残り四ヶ月というのも驚きです。それでも時間の経過の早さにはもう慣れていたつもりです。それより、昨日と何も変わらない、変わってないと思っていた今日の間に僕には気付けなかった小さな変化があり、それが何時の間にか積み重なって、今の自分の場所や環境を作っているなあと最近実感し、今からでもしっかり今を、この瞬間を生きらねばなどと感じております。
このブログをたまたまみて頂いてる皆さん、いかがお過ごしですか?
今年に入ってから特に、沢山の出来事の渦の中で、勝手にそれを背負い込んで心を何処に忘れていた気がしていたのですが、今夜は少し時間があったからか、自分の心に一番刻まれた父の言葉がファっと浮かんできました。
「かわいいなあっち思うてのう…」
そう、あの晩間違いなく父はそう言ったのです。
現在、父は仕事を引退し、母親と二人でひっそり、本当にひっそり暮らしています。
一日の仕事は母親に煙たがれながら勝手に朝5時くらいから始める家の掃除と畑仕事と犬の散歩です。楽しみはすっかり量が減った晩酌と時々遊びにくる弟の子供、つまり孫と過ごす時間です。僕も結婚してから頻繁に嫁と一緒に帰る事があるので、それも楽しみにしてくれてるようです。
その日も僕たちが実家に帰り、普通に酒を飲みなが話してました。最近耳が遠くなってきた父は、都合の悪い事は聞こえなくなります。母はそれをいい事に言いたい放題です。昔は父に泣かされていた母もたくましくなりすっかりパワーバランスが変わってしまいました。見兼ねた僕が「あんまり、嫁の前でそんなん言いよったらあんたの息子も何時か嫁にそう言われるようになるよ。」と言うと、今度は母が耳が聞こえなくなりました。
しれーと母が自分の部屋に引っ込むと聞いてもないのに父が喋り始めました。
「お母さんと結婚する前、よう昼休みは仕事を抜け出して大濠公園にいきよったんよ。そん時は冬の寒い日やったけど、お母さんがアイスクリームが食べたいちゅうての。ブランコに乗って寒い中、アイスクリームを食べ始めたんよ。その姿みたら、なんか、かわいいなあっち思うてのう。結婚してしもうたバイ。」
父は母を愛した瞬間を今も覚えている。そして、その思いは心のそこの深いところで、日頃はみえない、気づかない深いところにひっそりと50年ぐらい生き続けている。
だから、年老いた二人は今もこうしているんだなあ…そう思いました。
今、部屋のソファーでは昔の仕事の先輩たちと飲んでベロベロに酔っ払って帰ってきた嫁がアクエリアス片手にヨダレを垂らして寝ています。あの時の父の感情が正確にはわからないけど、とりあえずベッドに寝かせ、ため息付きですがつぶやいてみました。
「なんか、かわいいなあっち思うてのう」
50年後の二人に届け。
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