映画「容疑者Ⅹの献身」の試写会に行ってきた。
ご存知、東野圭吾のベストセラー小説の映画化というより、ドラマ「ガリレオ」が始まったときには同じキャストで映画かも決まっていたというエンターテインメントビジネスの王道をいく企画だ。ノーガキ好きの演劇中年の僕は否定したい企画だ。
・・・・・・だけど・・・・・僕は福山雅治が嫌いじゃない、イヤ、好きだ!好きだ!恥ずかしいけど言ってしまうとコンサートに行ったこともある。デビューのしたてのころはよく何度もインタビューもさせていただいた。ドラマで売れて「桜坂」が大ヒットしたあともスタジオにおとづれた彼は、変わることなく誠実な人だった。何度も会っていたけど笑顔で「はじめまして・・・・。」と挨拶をされたけど(笑)僕は彼が大好きなのだ。
断っておくが僕のセクシャリティはいたってノーマルだ。だから柴崎コウも大好きだ。
RKBに来たときは僕の番組でインタビューさせてもらえなくって、半狂乱になってスタジオの壁に蹴りを入れた後、自分で修復したぐらい好きだ。そして、東野圭吾の小説も大好きだ。司会者の人が間違って「トウノケイゴ」と紹介していたことなど関係なく僕は彼の作品が好きだ。この「容疑者Ⅹの献身」はもちろんのこと、最初の出会いは「パラレルワールドラブストーリー」で衝撃をうけた。「白夜行」「レイクサイド」「手紙」などのヒット作はだいたい読んでいる。
いろいろと「大人の事情」と「しがらみ」の中での制作だったはずだが、テレビドラマでおなじみの福山雅治演じる湯川がトリックに気づいた時の、音楽が入って、あたりかまわずチョークで計算を始めてフラッシュバックするシーンはなかった。パンフの監督のコメントだと映画とテレビは別物として楽しんで欲しかったようだ。
だけど・・・・だけど・・・・・松雪泰子がいい。
「フラガール」で公開後はいくら話題が蒼井優やしずちゃんに集中しても、僕は松雪泰子の憂いが最高だと思っているし、今回もたまらなくいい。中学生の子供を女手一つで、育てかつでホステスで稼いだお金で弁当屋さんを開いている女性という設定は絶対彼女で正解だ。
・・・・・・・愛とは計算できないもの。
好きという気持ちは相手のすべてを肯定する。
だから時として反社会的行動さえも「愛」や「恋」というエネルギーが生んでしまう。
映画のテーマと映画の見方が僕の中で一緒になった。