12月7日、隠れた横浜の紅葉の名所といわれている三渓園に行ってきました。暖かいとは言っても、やはり訪ねるのが一週ほど遅かったようす。名残りの紅葉が淋しげで、冬到来を告げているようでした。50年ほど前に初めて三渓園を訪れた時は、桜木町から市電に乗りました。本牧辺りは米軍に接収され、金網に仕切られた中に芝生と住宅が続いていたこと、三渓園の傍に浜辺があった等を昨日のように思い出しました。

茅葺の建物は鶴翔閣、この三渓園を作った実業家で茶人の原三渓の住まい。現在、三渓園は横浜市に寄贈されており、65歳以上の市在住者は入園料(500円)が無料、高齢者には何ともありがたいことです。
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聴秋閣、内苑の一番の紅葉のポイント。ここ三渓園には京都や鎌倉から移築された、歴史的に価値ある建造物(国の重要文化財建造物10棟)などが、広大な日本庭園の中に配置されています。ここが公開されたのが1906(明治39)年、その当時はお金さえあれば、重文級の建物などが買い集められたという。今では、とても考えられないことです。

春草廬脇は、大イチョウが葉を落とし庭一面は黄金色の絨毯を敷き詰めたようです。今のお金持ちは、公園を造って無料で公開するなどと考える人はいないでしょうね。三渓さんは、関東大震災では横浜復興の先頭に立ち、私財も投げ出して以降は美術品などのコレクターも止めたとのこと、偉い人は 偉い!

大きな池には和船が浮かべられ、鴨たちが安心して日向ぼっこをしています。

おまけ。猫が水辺にやってきました。真っ白な太った猫ちゃん、猫好きおばさんらが声をかけても、媚びずに唯我独尊なのが猫らしい!

猫にカメラを向けていると見事なジャンプ、1mほどの水路を飛び越えました、見守っていた10人ほどの視線もなんのその、悠然と植栽の中に消えて行きました。