12日から一泊で、そろそろ雪が来れば歩けなくなる鳳凰三山に登り、花崗岩の白い砂の稜線と紅葉を観てきました。北海道や東北には寒気が入って、雪の予報も出ていましたが関東は雨の心配はなさそうという読みでの決行でした。夜叉神峠口に車を停め、縦走して広河原に下山しバスで夜叉神に戻るコースです。

ダケカンバの紅葉に囲まれた薬師岳(2780㍍)。雨は降らなかったものの夜叉神スタートから濃いガスが出てしまいました。樹林帯の距離の長いルート、6時に歩き始め13時にこの日に泊まる薬師岳小屋を眼下にした砂払岳を下ったところでガスが薄くなり、薬師岳が到着を歓迎するかのように姿を見せてくれました。小屋から薬師岳山頂は10分もかからない、夕飯までの間に何度か往復しガスの取れるのを待ったのでしたが、周囲の山を観ることは出来ませんでした。写真をクリックすると大きな画面で見られる写真があります

薬師岳の夜明け、南の空が雲に覆われご来光を観ることは出来ませんでした。(5時54分)

北岳を盟主とした白峰三山(右から北岳、間ノ岳、農鳥岳)にも朝の陽が当たってきました。(6時30分)

薬師岳から縦走する観音岳(2840㍍)方向を望む。左奥は仙丈ヶ岳 (6時53分)

仙丈ヶ岳にも朝の陽があたり始めた。 (7時28分)

甲斐駒ヶ岳の白い嶺が、雲間からの朝日をうけ浮かび上がる。山荘に戻ってニュースで知ったのだが、甲府気象台が甲斐駒ヶ岳の初冠雪を今朝観測したと。いつも花崗岩の白い山肌なので気付かなかったが、改めて写真を見ると雪のようにも見える。早朝の薬師岳小屋の寒暖計は、0度を下回っていた。 (7時35分)

北岳の雲も取れてきた、青空が時間とともに広がってくるのが嬉しい。 (8時18分)

地蔵ヶ岳(2764㍍)のオベリスク。背景の八ヶ岳も望めるようになってきた。 (8時37分)

地蔵ヶ岳の賽の河原から甲斐駒ヶ岳を望む。ボンヤリだが北アルプスの山を観ることが出来た。左手前の山はアサヨ峰。 (8時45分)

縦走中はずっと左手に聳える北岳を眺めながらの、快適な稜線歩きは気持ちがよい。北上するに従い間ノ岳、農鳥岳が北岳の陰になって見えなくなってきた。 (10時18分)

白鳳峠に下れば見えなくなる甲斐駒ヶ岳、日本で2番目に厳しいという登山ルート黒戸尾根が右に伸びる。この山のピラミダルな姿は、いつまで観ていても見飽きることはない。 (10時38分)

高嶺(2779㍍)から縦走路を振り返ると、地蔵岳のオベリスクが見送ってくれているようだ。八ヶ岳山麓の私のところからも、この岩峰のトンガリを観ることが出来る。 (9時45分)

地蔵ヶ岳の賽の河原で安全登山を祈願、記念のポーズ。
薬師岳小屋のお兄さん、受付の時に下山口を広河原と書いたのを見て、「朝食が6時と遅いので16時のバスですね、17時のもありますからゆっくり行って下さい」と。単独行だから写真を撮りながらでも1時のバス(平日はない)には乗れるだろうと前半はのんびりしすぎました。後半頑張って、なんとか下山口の広河原に13時に到着、13時25分発のバスに乗ることが出来ました。このバスに乗れなければ次は16時、それまで待つのも辛い。白鳳峠からの急斜面を年甲斐もなくノンストップで下った2時間は、さすがに膝に堪えました。
( )内の時間はデジカメに残っていたデータを記してみました。
( )内の時間はデジカメに残っていたデータを記してみました。