土曜日に八ヶ岳から横浜に戻りました。一日中ストーブを焚いている山暮らしから、火の気のない横浜での暮らしは、気温の差が10度程あるのですが、なんか寒い気がして落ち着きません。「瑞泉寺の冬桜が咲いてるよ!」というカミサンの言葉に背中を押され、いつもの円海山から天園を通って鎌倉へのコースを歩きました。

瑞泉寺は鎌倉に存する鎌倉期唯一の禅の庭園、境内も含め国の名勝・史跡に指定されています。
四季折々に花が絶えることなく咲き、訪れた人たちを楽しませてくれます。「冬桜」が咲いていました。昭和48年に鎌倉市指定の天然記念物になっています。「水戸黄門光圀公のお手植えと伝う」推定樹齢三百年、という案内板が夢を膨らませてくれます。

山門に至る登り径にはモミジか残っていて、出迎えてくれました。

下るときに通ったところが昔からの径のようです。階段石がすり減って年代を感じます。

山門周辺にはモミジが陽射しを受けて輝いています。今年の紅葉はどこでも1~2週間遅かったようですが、ここ瑞泉寺も遅れた紅葉です。お陰で冬ザクラとモミジの両方を観ることが出来たのはなによりでした。





スイセンがもう咲いています。毎年、咲くのが少しずつ早くなっているような気がします。

本堂裏手にある「やぐら」を写しました。鎌倉の裏山には沢山の「やぐら」が残っていますが、何のために作られたのか分かっていません。
帰りに鶴ヶ丘八幡宮をお参りしました。大銀杏は殆ど葉を落とし寂しくなっていましたが、名残の黄葉が照り輝いていました。しめ縄も新しくなって正月を迎える準備も整ったようです。一寸前ですがNHKのラジオで、八幡宮のすす払いのことが報じられていました。大銀杏(おおいちょう)のしめ縄が新しくなったことを、「ギンナンのしめ縄が・・・」と言うのを聞いてびっくりしたのは私ばかりではなかった筈です。同じ内容のニュースが次に流れたときは、オオイチョウと修正していたのでやれやれと思いました。モミジ狩りを紅葉(こうよう)狩りと言うのを聞く度に、想像力が無いのかな、無知なのかな!と情けなくなるのでした。



最後になりました。天園から獅子舞へ下る径は、別名紅葉谷と呼ばれるモミジの隠れた名所です。この谷を上から眺めると木の上部はほとんど葉も無い状態です。いくつもの谷戸の先に鎌倉の街並みが続き、材木座海岸や伊豆半島も見えます。このデジカメでは遠くが写らないのが残念なところです。下に行ってみると山モミジがほんの少しだけ残って最後の輝きを見せてくれました。瑞泉寺はこの谷を出たすぐ先にあります。
