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ここ数日、横浜も暖かい日が続いています。ぽかぽか陽気に誘われ、今日のウォーキングコースは山ではなく、春を探しがてら住宅街を歩いて市営日野公園墓地まで来てみました。ここには、美空ひばりさんのお墓もあります。

途中の公園で、梅の開花を見つけました。たった一輪だけが、高い枝先に花をつけています。「梅一輪 一輪ほどの 暖かさ」という句がありますが、ここ数日でパッと開きそうに蕾も膨らんできました。近くに咲いていた黄色の花は、冬の庭になどに咲く「ソシンロウバイ(ロウバイ科)」でした。人知れず咲いて、花びらを地面に静かに落としています。

美空ひばりさんの墓は、日野公園墓地の小高い一角にあります。そこからは、ひばりさんの生まれ育った磯子の街並みや、遠くにランドマークタワーも望めます。6月頃だったかな、ひばりさんの命日には今も全国から墓参りに来るファンが列をなします。寒い冬場は、さすがに墓参に訪れる人はいませんが、誰が手向けるのでしょうか、きれいな花がいっぱいです。

帰りはいつものように ♪知らず知らず歩いてきた・・・、♪一人 酒場で飲む酒は・・・、♪髪の乱れに手をやれば・・・などを小さな声で歌いながら、公園墓地を後にしました。

何日か前の日経夕刊『波音』というコラムに、「山眠る」という題で、季節ごとに変わる山の姿を詠んだ季語のことが書かれていました。冬の山は枯れ木ばかりで精彩を欠くため「山眠る」というが、白い布団をかぶったような雪山こそ、まさに山眠る姿に見えると。

木々が芽吹き始めた華やかな春は「山笑う」、全山緑滴る夏は「山滴る」、そして紅葉に彩られた秋は「山装う」。『季語集』で春の「山笑う」を探したら、「地理」という分類の中にありました。時候、天文、生活、行事、動物、植物と分けられた季語の何と多いことだ。語彙(ごい)を豊富にする、美しい日本語を忘れないようにしたい、との思いは強いが易きに流されてしまう。それらはさておき、もうすぐ立春、「山笑う」が待ち遠しい。