スタッフレポート ~テストへの準備 | 新井敏弘オフィシャルサイト

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本日で3日目となりリビルト作業の方も順調に進んでおります。
しかし、今日は朝から雨模様、スコールのように降ったかと思えば、まぶしいほどの青空。またしばらくすると降雨。
その繰り返しで、そのたびに気温も大きく変化し、体調には結構響きます。

昨日同様、E/Gを積み込むための補機類の移植作業と平行して、ボディー側のリビルトも進めていきます。
前回のメキシコでのダメージは至るところに出ていて、リヤのサブフレームの一部にも歪みが発見され、交換となりました。
このトラブルは過去には実績が無く、新たなトラブルと考えてよいでしょう。昨年仕様のラリーカーと比べ、運動性能が格段に良くなり、アベレージスピードも上がってきた為、今までにないトラブルが発生していくのです。そして、その対策を施し、また、信頼性と運動性能を上げてゆき、また、新たなトラブルと対峙する。これの繰り返しで、ラリーカーはどんどん良くなり、進化していくのです。

気まぐれなNZの天気に翻弄されつつ、作業を進め、お昼過ぎにはE/G搭載、続いてT/Mも搭載し、主要なパワーユニットの搭載を完了させ、ここから、始動すべく、配線や、細かな補機類の偽装を行っていきます。

お昼を過ぎた頃から、まわりのチームも現地入りを始め、各チームがリビルト作業を始めました。我々の両隣はS2000のチームで今年からカテゴリーが別になったものの、その存在は気になるところです。車両製作方法や車両規定が違う両カテゴリーですが、SWRCとPWRCはどうしても比較対象になってしまうため、負けるわけにはいかないのです。
しかしながら、PのN車両より格段に改造範囲の広いS2000は整備性もよさそうで、メカニックにとって優しい車かもしれません。

そんな事を思いながら、組み付けを進め、夕方にはE/G始動にこぎつけました。いつものように始動準備をし、E/Gが掛かるのが当たり前なのですが、始動確認が取れるまでは、安心できません。
今回も、いつものように1発始動。異音等もまったく無く、とてもスムーズに回りました。
始動確認が取れれば、リビルトの80%は終わったと言っても良いでしょう。残り20%は細かな調整作業です。
たとえばアライメント。これは、車を真っ直ぐ走るようにする作業で、一般的には、トーイン調整と言われているものです。これらの調整作業を行い、月曜日のテストの準備に入って行きます。

明日(日曜日)は後発のメカニックも現地入りし、いよいよラリーウイークに入っていきます。

リビルト中のS2000
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E/G搭載中の#32
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最後の追い込み作業中の#32
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サービスパークにできたランチバー。ハンバーガーもニュージーランドサイズです。
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3時間間隔くらいで大雨に見舞われます。これぞニュージーランドって天気ですが、その晴れ間に綺麗な虹がかかっていました。

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夕方にはエンジンも始動。アライメントや外装の交換がまだ残っていますが、月曜日のテストには十分な仕上がり状況です。

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